タイでLTF(長期投資信託)を買って節税する方法。

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タイで個人所得税を節税する方法のひとつに、LTF(長期投資信託)の購入があります。LTFを購入した納税者は、個人所得の最大15%もしくは50万バーツの低い方を限度として、個人所得税から控除可能です

タイの個人所得税は日本と比べて控除額が少ないため、一定の所得とファイナンシャルリテラシーのあるタイ人や外国人はいかに節税するかを考えています。今回、そのLTFや相続税・贈与税に関する報道が出ましたので、バンコクポストの記事からご紹介します。

タイのLTFで節税するための基礎知識

2014-09-16_2241 バンコク銀行の 「B-LTF」 3年チャート

  • 購入には労働許可証が必要
  • 銀行の窓口で販売資格を持った行員から説明を受け申込む
  • LTF専用の通帳ができ、その後は窓口で購入可能
  • 最低購入額は5,000バーツ
  • 購入後5年間は売買が出来ない
  • 個人所得の最大15%もしくは50万バーツのいずれか低い方を限度として、個人所得税から控除可能

私は初年度はバンコク銀行の「B-LTF」という商品を買いました。個人所得に応じて上限はあるものの、購入分だけ控除を受けられるということもあり、価格はずっと上昇を続けてきました(上記チャート参照)。各銀行がLTFを取り扱っており、運用方法も違うためリスクもさまざまです。

先日、バンコク銀行の行員にヒアリングをしましたが、やはり日本人の購入者はまだまだ少ないよう。投資信託なので価格変動リスクはありますが、資産運用の選択肢に入れておきたいところです。

LTFの節税効果や相続税・贈与税に関するタイ国内の報道

タイバーツ紙幣LTF

LTFによる節税効果は延長される見込み

タイ国内の給与所得者などがLTFへ多く投資していることを受け、LTFの税制優遇措置が税務署によって見直される可能性がある。

しかしながら、LTF購入後の売買禁止期間は長期化する可能性が高く、現行の5年間に対し7年もしくは10年となる見込みだ。財務長官のPrasong Poontaneat氏も言及した。LTFの税制優遇措置は2016年に期限を迎えるが、延長される場合は、先述の通り売買禁止期間が長期化する可能性をはらんでいる。

タイ・キャピタルマーケット委員会前会長のPaiboon Nalinthrangkurn氏は、LTF投資に対する減税措置の見直しはまだ結論が出ていないものの、節税効果は消滅するようにも思えると話す。

LTFを購入した納税者は、個人所得の最大15%もしくは50万バーツのいずれか低い方を限度として控除を得られる。

それとは別に、Prasong氏は相続税と贈与税が新政権によって導入されるだろうと話した。被相続人は故人からの遺産を信託することによって資産の奪い合いを避けることができ、節税もうまくいくだろうと見解を語った。

新税制については、国家法制局に送られる前に議会が見直しを進めている。最近の報道によると、税務省は5,000万バーツ以上の相続財産に対し、10%の相続税および贈与税を設ける予定だ。

住宅・土地・債権・株式・預金などが相続税および贈与税の対象となる。登記や書類に残らないお守りや金、骨とう品、腕時計などは当初は課税されない。

一方で、税務省は今年の税収は1.7兆バーツになると予測しており、目標よりは1,500億バーツ低い数字となる予定だ。

(出所: Bangkok Post 『LTF tax incentive could be extended』 筆者翻訳・要約)

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タイのLTF購入に関する個人的な私見

節税可能なタイの方法

実はこのLTF、2014年のクーデターのあと減税措置が終了するというウワサも過去にありました。現状では、2016年以降も控除の対象となる模様。タイでは節税する方法が限られており、積立保険や年金保険だけではカバーできない分を控除するのにLTFは有用です。

とはいえ、売買禁止期間が7年もしくは10年に延長されるのは懸念材料。節税効果があるものの、LTF自体の価格が下がってしまっては元の木阿弥ですから悩ましいところです。売買禁止期間が5年あることから、正直なところ初期購入者はほとんど下落を味わうことなく、LTF価格は上昇してきた過去もあります。

それがLTFの発売から5年が経過し、今後は売り買いが交錯するため、単調な上昇基調とはいかなくなるでしょう。タイ人所得が増加し、節税を考え始めるしばらくの間は投資対象として適格だと思いますが、どこかで大きな下落が起きる可能性もあります。リスクを考慮しながら、個人的に負担の無い額をLTFに投資すべきだと思います。

【追記】2015年以降は配当付きのLTFを購入しています

今年は米国利上げを待って、節税用のLTFを購入予定。去年買ったクルンシリ銀行の配当付きLTFは税引後利回りも3.3%を超え、且つ税金還付されるので今年もコレかなと。昨年からの値上がり率は約2%

 twitter posted at 14:38:51

2016年11月に上記ツイートをしましたが、配当も無事着金。LTFも投資信託であるため、管理手数料が必要なのでそれも考慮して銘柄選びをしましょう。このクルンシリ銀行の配当付きLTF「AJFDLTF」の場合は2.0%、バンコク銀行の「B-LTF」は1.5%です。

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板野 雅由
バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。現在はバンコクにてコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」を開発中、日本国内でタイ不動産セミナーも開催しています。 1981年岡山県倉敷市出身、在タイ5年目。