ASEAN経済

タイの相続税・贈与税導入が『王国官報』に掲載。2016年2月の施行が決定

タイで相続税および贈与税の課税が開始されると、タイ王国官報『ロイヤル・ガゼット』にて発表がありました。

2015年5月22日に相続税・贈与税の導入法案がタイ国民議会にて可決されてから、約3か月弱。当初の予定通り2016年2月から課税が開始されます。タイの英字新聞『バンコクポスト』の記事から、ご紹介します。

タイで相続税が2016年2月から課税される

タイの国民議会

2015年8月5日(水)にタイ国官報『ロイヤル・ガゼット』に掲載されたことを受け、相続税と贈与税が2016年2月より施行される。

相続資産については受益者に対して課税される。税率は1億バーツを超える額について、子や孫は5%。その他の者については同様の条件下で10%課税となる。

現在、税が課せられていない贈与税については、受益者が子や孫などである場合、2,000万バーツを超える分の税率は5%である。受益者が子や孫でない場合も、同様の税率が適用されるが、贈与税課税対象とならない金額は、1,000万バーツ以上の場合とされている。受益者は受け取ってから150日以内に資産を申告しなければならない。

土地家屋、銀行預金、株式や債券、自動車、その他と5つの分野の資産が課税されると、おって発布される国王令により定義されている。すべての課税対象資産は同時に受け取らなくても、合計で査定される。

税務官の裁量による課税を最小限に抑えるため、土地の場合は土地管理局の査定価格が適用される。株式の場合も課税基準の元に相続もしくは贈与額が適用される。

首相府の広報担当であるSansern Kaewkamnerd氏は土曜日、「法律の成立は国にとって重要な一歩である。法律により所得格差は縮まり、国家の収益が増えると信じている。」と述べた。

「資産家にとっては、慈善事業や公共事業に対して寄付するきっかけを与え、子へ提供する資産額を減らすことができる。また資産家の子や孫にとっては、親からの資産の相続をただ待つのではなく、自分自身の可能性を試す機会を与えられることになる。」と発言した。

この2つの税金の法案を強行に通過させるのは富裕層の既得権益もあり、すべての行政機関において大変難しいものがあった。

現在通過した法案も、当初財務大臣であるSommai Phasee氏により提案された、相続税の非課税の課税最低額を5,000万バーツと設定した案よりも大幅に緩和された。(今回の発布によると相続税の控除がくは1億バーツ ※筆者注)

「課税最低額が少しでも高ければ、税金は意味がなくなってしまう」と氏は述べた。「より高い控除額を支持する人々は多い。しかし、現金が少ないが土地を多く持つ農家のような人々が、税金を支払う現金が無いために財産を失うことになるかもしれない」と警告を発した。

また「将来の状況の変化に応じておって課税最低額を調整することは可能であり、法律は幸先がよいスタートをきった」とも発言している。

(出所: Bangkok Post “Inheritance tax takes effect in January” グロビジ!翻訳・要約)

タイの相続税まとめ

  • 課税控除額は1億バーツ(約3.6億円)。
  • 相続者が子や孫の場合は5%、その他の者は10%課税。
  • 土地家屋、銀行預金、株式や債券、自動車、その他と5つの分野の資産が課税される

タイの贈与税まとめ

  • 受益者が子や孫などの場合、2,000万バーツを超える分の税率は5%
  • 受益者が子や孫でない場合、贈与税の控除額は1,000万バーツ。課税額は5%。
  • 課税対象資産については、相続税と同様

2016年2月の相続税導入(タイ)で課税対象となるのはこの4点

inheritance tax thailand

(出所:『The Nation』 2016.01.14)

タイ国内の新聞報道によると、2016年2月の相続税課税開始時点で課税対象となるのは、タイ国内外の不動産、株式(上場・未上場問わず)、自動車、現預金の4種です。現時点では債権や貴金属類は相続税の対象とはならない模様。

「税率は1億バーツを超える対象資産について、子や孫は5%。その他については10%課税」という課税条件は変更されていません。

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バンコクのショッピングモール数は120棟超!続々開発されるデパート群

タイの首都バンコクではショッピングモールの開発が続いています。(グロビジ!)でも、日本人の多いスクンビット地区に完成するモールを中心に紹介していますが、バンコク都内のモール数はなんと120棟を超えました。

「ショッピングモールの開発は本当に必要なのか?タイ人は購入するお金を持っているのか?」という疑問に対して、タイ小売業界の重鎮が英字新聞『The Nation』のインタビューに答えました。今日は同記事を元に、タイの購買層について紹介します。

バンコクのショッピングモール、大きな進歩を遂げる

「EmQuartier(エムクアティア)」昼外観

バンコク・プロンポン地区に完成したデパート、EmQuartier(エムクオーティエ) ※筆者挿入

バンコクのショッピングモール開発事業者は「多ければ多いほどよい」をモットーとしている。その言葉通り、バンコクでは既に120を超えるショッピングモールが開発された。

国際的な不動産コンサルティング会社、CBREの報告によれば、アジア太平洋の小売市場にて、バンコクは第8位に位置するという。

バンコク都内でも日本人が多いプロンポン地区にあるEmQuartier(エムクオーティエ)の開発を監督し、小売業の女王として君臨する女性事業家は「バンコクの居住者は生活に必要な品物が一か所で全て買える、最新のショッピングモールを好む」と話す。

多くの人がコンドミニアムに居住しており、社会生活を楽しむために出かける場所を必要としている。ショッピングモールに来てぶらぶらしたり、散髪をしたり、子供をお稽古に連れて行ったり、映画も見ることができる」

「私たちは単にショッピングモールを建設しているだけではなく、地域を作り上げている。それが私たちの目的だ」と、EmQuartier(エムクオーティエ)を開発するThe Mall Groupの会長は語った。

エムクオーティエはEM District(※筆者注 プロンポンでThe Mall Groupが開発中の商業エリア)の基本計画の一角で、650,000平方メートルの小売面積と3つのショッピング棟から構成される。

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ショッピングモールはタイ人のためだけではない

ロビンソン・サムットプラカーン外観2

バンコク都の東に位置するサムットプラカーン県にオープンしたロビンソン百貨店 ※筆者挿入

「ショッピングモールが次々とオープンする中で、タイ人の家計債務が増大しているにも関わらず購買力が十分にあるのか?」という疑問が湧き起る。しかしながら、タイが人気の観光地という評判が、多くの観光客を引き付けている。

「過去、観光客は観光のためにタイに来て、買い物にはお金をさほど費やさなかった。タイ政府は”アメイジングタイランド・グランドセール”などのキャンペーンを展開し、タイをショッピングする場所として宣伝した」と彼女は説明する。

「バンコクは世界に通用するショッピングモールの数の多さから、東のドバイにもなりうる」と付け加えた。さらには、中国の観光客ブームと、今年後半に発足するASEAN経済共同体が、タイにおける小売業の成長にさらなる拍車をかける可能性がある。

現在、タイを訪れる中国人観光客の割合はまだ比較的小さい。中国の10億という人口をみると、さらに多くの中国人観光客がタイを訪れれば、さらに膨大な数がタイへ訪れる可能性が残されているだろう。

タイのデパート、ハイエンド文化の高まり

プロンポンのエンポリアム

エムクアティアの向かいにある、エンポリアムデパート ※筆者挿入

1997年のアジア経済危機の真っ只中にオープンした、バンコク初の高級志向のショッピングモールである「エンポリウム」の開発者でもある彼女は、昨年同月と比較して2月から4月の小売業の売上げ低下がタイ銀行から発表されても、決して動揺しない。

「この流れは当たり前で、周期的におこるもの。現在、世界的に経済は低迷しており、多くの国は自国での問題を抱えている。ユーロの価値が下がってもより多くの観光客がヨーロッパを訪れるのと同様、バーツの価値が下がっても訪タイ観光客の増加は期待できる。」

「1997年のアジア経済危機の間、タイ人は海外へ買い物に訪れる頻度を減らし、結果バーツの価値の低さ(バーツ安 ※筆者注)が多くの観光客をタイに引き寄せた。だからエンポリウムは大成功を収めることができている。」と彼女は語る。

「タイ社会はステータスを意識していて、まだまだ発展途上の国だ。皆がいいものを着て自分を良く見せたいと思っている。」とSupaluck氏は言う。

有名ブランド自体も、タイが観光客を引き寄せるとして、多くの信頼と信用を寄せている。購買意欲の高い中国人がどこへ向かっているのか、彼らの目的地がどこなのか、注意深く見守っている。

(出所: The Nation ” Bangkok malls hit their stride ” グロビジ!翻訳・要約)

タイ人は買い物可能な購買力を持っているのか?

モーチットの街中

シンガポールで買い物をする観光客が、円安傾向の日本に向かっているという記事も報道されていました。上の記事の通り、バーツ安が観光客を引きつけるという点は同感です。(※日本円があまりにも弱いため、日本人は実感しづらいのですが、対ドルや対中国元で見るとバーツは弱含んでいます)

ASEAN経済共同体の発足で、ヒト・カネ・サービスがビジネスを通じてタイに流入するのも間違いないでしょう。タイ政府もそれを見越して、タイにアジアの拠点を作ってもらおうという動きを始めています。

タイ、アジア本社を誘致 規制緩和 税優遇も拡大 (日本経済新聞)

「タイ人は見合った購買力を持っているのか?」という当初の疑問に立ち返ると、まだ少し早いのかもしれません。しかし、所得が年平均5%前後増加し、確実に中間所得層は増えています。そして、約1,600万人と大阪・京都・神戸に匹敵する人口を持つバンコク首都圏。

観光客の増加や、2040年まで続く人口の増加、周辺諸国からの流入人口もあります。これらを踏まえると、ビジネスにせよ移住にせよ、バンコクは今も魅力ある都市であることは間違いないでしょう。

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プラカノンにショッピングモールHABITOを含む「ニュータウン」誕生。

バンコクでの注目エリア、プラカノン~オンヌット間にかけて、タイの不動産大手サンシリ社が巨大なニュータウンを開発中。先日少し紹介しましたが、「HABITO」というショッピングモールを中心に将来的には高層4棟を含むコンドミニアムが計5棟、インターナショナルスクールも開校予定です。

プラカノン・オンヌットのショッピングモール地図

プラカノン・オンヌット地区の既存スーパー・ショッピングモール(一部開発中も含む)

プラカノン駅から徒歩約15分と距離がありますが、車やバイク利用なら交通の便も悪くありません。非常に楽しみなサンシリ社の「プラカノン・オンヌットニュータウン」開発計画を紹介します。 続きを読む

プラカノンは2年で大変化!下町が「ネクスト・スクンビット」と呼ばれる理由

バンコクのプラカノン地区。都会ではなく「下町」として認識され続けてきた町が、今まさに変化しようとしています。日本人駐在員が賃貸物件を探す際に「エカマイまで」と言っているのが、今後2年で変化するのは確実だと見ています。

Bangkok-transit-map

なぜ、プラカノンが「ネクスト・スクンビット」と呼ばれているか?今後2年の開発予定を元に、今日はプラカノンが成長する理由をご紹介します。 続きを読む

タイの日系企業は8,900社!日本人在住者も前年比8%増で6.5万人を突破

タイに進出する日本企業の増加が止まりません。企業だけでなくヒトも、経済発展が続く東南アジアへの進出が続いています。タイ在住の日本人登録者数が2014年比で8%増加し6.5万人を突破し、増加率は直近10年間で最高の伸びを示しました。

タイの英字新聞『バンコクポスト』が、日系企業の実態に関する記事を報道しています。今日は同記事から、バンコクで活動する日本企業の実数と、事業内容の変遷についてご紹介します。 続きを読む

ASEAN及びタイの経済見通し。世界的監査法人のグランド・トンソン社インタビューより。

世界屈指の監査法人として有名な国際会計事務所、グランド・トンソン社のグローバルCEOのインタビューがタイの英字新聞『The Nation』に掲載されました。今日は同記事から、「世界的監査法人が語った、アセアンおよびタイの経済見通し」についてご紹介します。

ビジネスリーダーはアジア太平洋の経済成長に楽観的

AECサミット

ASEAN各国の国旗 ※筆者挿入

グラント・トンソン社は、「タイを含むアジア太平洋地域のビジネスリーダー達は非常に楽観的だ」と見解を語った。同士によると、「中国における中産階級の増加や、AEC(アセアン経済共同体)の将来性」を見越してのものだと言う。

しかしながら、「タイ国内においては、政治の不透明性、煩雑な法律手続き、熟練労働者不足が景況感を阻害している」と同氏は話した。

同じく、グラント・トンソン社のグローバルCEOであるEdward Nusbaum氏は、「中国とアセアン諸国の人々の購買力が近年増加しており、中産階級の増加が地域に幸運を呼び込むだろう」と語る。

Nusbaum氏は、「アセアン諸国は投資対象として大変魅力的で、この状況下で莫大な貿易の流れがあるだろう」と予測する。

現在、中国経済は低迷している一方、タイは楽観的に捉えて良い。また、タイにおける企業の景況感は、政治的な不透明性に過度の影響を受けていない。

バンコク・カオサン通り

観光客でにぎわうバンコクのカオサン通り ※筆者挿入

バンコクは域内の他の場所と比べ規制が緩く、投資におけるハブ的な役割を果たし、ASEAN域内でのビジネスを確立する場所だと、同氏は見る。タイは地域経済を牽引する大きな役割を果たすだろう、と氏は語った。

Nusbaum氏によれば、タイの教育システムはアセアン域内の他の国より充実しており、投資家や企業が自国の能力のある労働者や生産能力により自信を持っている。一方で、熟練労働者が著しく不足している状況も見逃せない。

建設現場で働く、非熟練労働者たち

バンコクの建設現場で働く、労働者たち ※筆者挿入

タイのグラント・トンソン社のパートナーであるAndrew McBean氏は「熟練労働者不足は、教育の質が問題ではなく、労働力の需要が強いために起きたことだ。今後は教育体制をより強化し、労働力を補填せねばならないことは明らかだ」と語った。

同氏は、「タイは低コスト製造から付加価値生産へ移行している」と付け加える。企業が「より環境にやさしく、品質の高い製品」を求めながら、自社イメージを転換させていく過程で、熟練労働者への需要が高まったのだろうと説明した。

AECの潜在力が海外投資家の注目を引きつけており、アセアン全体としての見通しは極めてポジティブだ。「ビジネスリーダー達が今後5年に渡って協力体制を築き、利用できる機会を活かすならば、地域全体の経済活性化は疑う余地がない」とMcBean氏は締めくくった。

(出所: The Nation “Business leaders optimistic on Asia-Pacific region, Grant Thornton says” グロビジ!翻訳・要約)

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ASEAN及びタイの経済見通しインタビューから考えること

バンコク隣県のアパート街にて

賃料6千円程度のバンコク隣県のアパート街 ※筆者撮影

ご紹介した通り、グランド・トンソン社のインタビューはASEAN地域の「発展は疑う余地がない」という力強いものでした。一方、タイ国内でも経済の活性化を促進するための政策金利引き下げや、タイ中央銀行がデフレ予測に転じたという報道もあります。

マレーシア・リンギットが弱含むなど、当然ASEAN域内でもポジティブなニュースばかりではありません。とはいえ、経済は生き物ですから、短期ではなく中長期での視点も必要だと僕は考えています。

「正確に間違うよりも、おおざっぱに正しい方向を選択する」とは経済学者ケインズの言葉ですが、僕個人としては5年ぐらいのスパンで見れば「アセアンの今後の成長は疑う余地がない」というGT社の意見に賛成です。皆さんはどう思われますか?


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アセアン経済共同体発足後の動きはどうなる?東南アジアの経済成長を左右する「AEC」について。

ASEAN経済共同体(AEC)の発足が2015年末に控えています。2008年に同構想がスタートして以降、関税の撤廃は順調に進んできました。将来的にヒト・モノ・サービスの自由化が期待されていますが、具体的にASEAN域内の経済はどのように動くのでしょうか?

今日は、世界的な不動産投資助言会社ジョーンズラングラサール(JLL)のレポートを元に、ASEAN経済の今後についてご紹介します。

アセアン各国における海外直接投資が活性化

混雑するタイのイミグレーション(出入国管理事務所)

混雑するタイのイミグレーション(出入国管理事務所) ※筆者挿入

ジョーンズラングラサール(JLL)の最新の報告書『新興勢力の東南アジア:不動産投資家にとって何を意味するか?』 によれば、2015年は6億人以上の人々から構成される単一の市場「ASEAN経済共同体」(AEC)が構成される記念すべき年である。

この「ASEAN経済共同体」という巨大な経済・人口圏は、地域内・地域間の貿易、観光、金融・保険サービス、物流における需要拡大を促す。今後も非常に大きなチャンスへと変化する地域であると、JLLは報告する。

また報告書は、本地域の中産階級は2020年までにさらに7千万人増加するとの予測を強調した。

タイの入国審査を待つカンボジア人労働者

カンボジア国境ポイペトから、タイ国内へ向かうカンボジア人労働者 ※筆者挿入

東南アジア、とりわけベトナム、ミャンマーとタイの各国は中国の代替としての低コスト国とされてきた。さらに2020年までに年間800万人もの人々が東南アジア内で地方から都市部へ移り住むと予測されており、この地域における都会化率は現在の47%から50%を超えると予測されている。

この傾向は、特にバンコクの小売業の店舗、マニラのオフィス物件、ジャカルタの住宅や物流関連不動産の需要の高めると期待されている。

ミャンマーの不動産も訪問者数の増加により恩恵を受ける。しかし、ミャンマーは高リスクを好む機関投資家の関心が高い一方、政治的な見通しや土地の所有権の構造には未だに困難があると考える一般投資家達は少なくない。

本報告書を執筆したJLLの東南アジア研究所所長であるChua Yang Liang氏は、同地域の不動産商品が限定的で直接投資が非常に難しかったとする一方、現地パートナー企業との合弁事業や株式市場に直接参加することにより、投資家は市場の成長から利益を得ることができるだろうと解説した。

JLL東南アジアの最高経営責任者であるChris Fossick氏は、短期的に今後も東南アジアの不動産市場の発展を後押しする要因は多々あると語る。

このように将来への期待が高まる一方、アセアン諸国のいくつは透明性をはじめ、法的・政治的なリスクにおける課題に直面している。しかし、「近年は問題の改善も進み、リスクは軽減されている」と、同氏は説明した。

(出所: The Nation “Asean foreign investment boost as countries increase leasehold periods” グロビジ!翻訳・要約)

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「ASEANの東京化」、AECを契機にタイは周辺諸国から人口流入を得る都会へと化す!

ASEAN地図 フリー素材

この(グロビジ!)でも以前から書いていますが、アセアン経済共同体の発足後にヒトの移動の自由が緩和されれば、周辺諸国からタイへの人口流入が起こると考えています。タイの周辺にはミャンマー・ラオス・カンボジアと貧しい国が多く、タイはヨーロッパで言うならドイツやフランス同様、中心に位置しています。

個人的にこの現象を「ASEANの東京化」と呼んでいますが、周辺諸国から都会を目指してタイ、特に首都バンコクへ人口が集まるという予測です。マレーシア・シンガポールと比べても、地政学的に良い場所にあるタイの優位性はAEC発足後さらに価値が高まることでしょう。

アセアン経済共同体(AEC)とは何ぞや?5分で分かる関税動向や影響まとめ。
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JLLのレポートにもあった通り、都市部への流入は今後も続きます。国際ビジネスの舞台としても、投資先としてもアセアンの魅力が今後更に高まってくるのは間違いありません。政治等の問題もありますが、タイへの直接投資はこれからさらに加速することでしょう!


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タイで初となる相続税導入が決定!ついにタイ人富裕層への課税がはじまる。

タイの税制が大きく変わろうとしています。5月22日タイ王国で初めてとなる相続税の導入法案が可決されました。この相続税導入はタイ国内で初めてとなる富裕層に的を絞った税制で、過去の軍事政権や民主的に選ばれた政権ともに実現し得なかった画期的なものと言えます。

今日は導入が確定した「タイの相続税」について、ご紹介します。(文末にまとめがあります)

タイが相続税導入!税率は5%~10%。

オンヌットの眺望(南向き)

軍事政権の立法議会によると、タイで新しく導入された相続税の控除額は1億バーツ(約3.7億円)。子や孫、直系尊属(親)が相続する場合は5%、それ以外が相続する場合は10%が課税されます。

今回の控除額は2014年11月時点で閣議決定されたものより大きく緩和されました。昨年時点での控除予定額は5,000万バーツでしたが、前述の通り、今回の立法議会での決定は1億バーツ(約3.7億円)の控除。権力を持つ富裕層の抵抗に遭ったのは間違いありません。

ソンテウ(相乗りタクシー)に乗る人々

タイの世帯平均所得は年間140万円程度ですから、施行後もごく一部の富裕層のみが相続課税をされることになります。相続税徴収は、タイ王国官報に掲載された180日後に正式に開始され、2016年初めごろに施行の予定

タイ初の相続税導入、暫定国会で法案可決(Newsclip.be)

財務大臣のSommai Phaseeは、「相続税導入の理由は非常に明確だ。 国の収入を増やすために富裕層に課税し、経済格差を低減するためだ」と導入の理由を表明しています。

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ASEAN域内では5か国目の相続税導入。既に相続税を廃止した国も。

クアラルンプールのジャランアロー

既に相続税を廃止したマレーシア

ASEAN域内で相続税の徴収を開始するのは、タイが5番目です。例えば、フィリピンでは5%~20%の累進課税、ベトナムでは一律10%。一方で、タイよりも一人当たりGDPの高いシンガポールやマレーシアは過去に相続税を課していましたがその後廃止し、現在は相続税ゼロとなりました。

タイの相続税・贈与税の動きまとめ(グロビジ!)

間違いなく課税対象となる”ある富豪家族の息子”に、相続税について聞いてみました。彼の父親を筆頭に4人の子供たちが不動産開発会社を経営し、彼もバンコク都内で3棟目となるコンドミニアムを開発中というプロの意見は、「現時点で不動産マーケットに影響はない。特にコンドミニアム市場においては」との回答。

僕個人としては、今回の相続税導入を皮切りにタイも少しずつ税率を引き上げて来ると考えています。日本でも不動産が節税対策に有効という認識が徐々に広まってきたように、タイも何年先かは分かりませんが同じように変化していくことでしょう!

【追記 2015/8/12】 タイ王国官報にて、相続税・贈与税の発表がなされました。
タイの相続税・贈与税導入が『王国官報』に掲載。2016年1月の施行はこれで決定的に。

タイの相続税まとめ

  • 控除額は1億バーツ(約3.7億円)、それ以上の課税対象資産がある場合に課税
  • 税率は5%(子や孫、親以外が相続する場合は10%)
  • 2016年初めに施行予定
  • 課税対象は不動産、証券、債権、預金、自動車、その他金融資産等
  • 海外資産には課税されない

(まとめの出所: Bangkok Post “Inheritance law passed” グロビジ!翻訳・要約)


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タイの軍事クーデターから1年が経過しました。人生初のクーデター体験。2014年5月22日、パタヤからバンコクに戻る車内で一報を耳にしたのを今でもよく覚えています。

あれから1年が経過し、タイは今でも軍事政権下で政治が運営され、人々が暮らしています。経済はどのように変わったのか?そして、どう進むのか?今日はこの辺りをご紹介したいと思います。

タイの戒厳令発令、軍事クーデター(2014年)を振り返る

タイクーデター前のアソーク交差点

クーデター前に開催された反政府デモ(バンコク・シャットダウン)の様子 アソーク交差点

2013年11月より開始された反政府デモ隊(リーダーはステープ前副首相)による「バンコク・シャットダウン(バンコク封鎖)」を経て、現在の首相であるプラユット陸軍総司令官が5月20日タイ全土に戒厳令を発令。その後、5月22日17時に軍によるクーデターを宣言しました。

当時の戒厳令発布から、クーデターへ至る経緯はWikipediaに詳しく記載されています。クーデター後は軍政権より以下の内容等が発布されました。

  • 君主制に関する部分を除いた憲法の停止
  • 暫定内閣を停止
  • 午後10時半から翌日午前5時までの外出禁止
  • 5人以上の集会を禁止
  • 全テレビ・ラジオ局は通常放送を中止、陸軍関連のもののみ放送

冒頭に書いた通り、私はこのニュースをパタヤからバンコクに戻る車内で聞きました。お客様をアテンドしホテルへお送りする途中で、内心かなり焦ったのを覚えています。タイ人スタッフに情報を確認させると、BTS(高架鉄道)・MRT(地下鉄)などの公共交通機関も運行を停止するとのこと。

渋滞で道路も帰路に着く車でいっぱいです。クーデターによる運行停止のため終電に近いBTSでお客様をチットロムまでお連れしました。宿泊先のバイヨークホテルに着くと、タイ国内最高層ホテルということもあり、兵士が銃を持ってホテルを囲んでいます。改めてクーデターを実感した瞬間でした。

参考までに、この2014年の軍事クーデターはタイ国内で1932年以降、19回目(直近は2006年)。人々は一定の緊張感を持ちながらも落ち着いて行動していました。日本法人に連絡を入れ、セブンイレブンで食料品を買い込み、タクシーで帰宅したのは今でも忘れられません。

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クーデター後のタイ経済について

タイ2014年5月クーデター当時

クーデターの2日後、チットロム地区の警備に当たるタイ陸軍兵士たち

 タイの経済はその後、プラユット首相が2014年8月に首相就任して以降、安定して推移してきました。クーデター前にあった死傷者を伴う衝突もなくなり、経済の指標となる株価も、軍事クーデター以降は活発に推移しています。

不動産業界も同様で新プロジェクトの発表はクーデター後に相次ぎ、特にCBD(センター・ビジネス・ディストリクト)と呼ばれる都内中心部の物件は今でも高い販売率を維持し活況を呈しています。固定資産税・相続税の話があったことや、政策金利の引き下げも影響しているはずです。

タイ・クーデター1年 内需縮小、海外に活路 (日本経済新聞)

消費については低迷しているという意見もありますが、元来タイの家計債務が高いことも影響しているでしょう。昇給もインフレ率も2~3%で推移しています。個人的には海外に行くタイ人も増加し、特に日本でタイ人が中国人並みに爆買いしているというニュースもあるほどです。

大阪の観光情報を多言語発信する外国人向けウェブメディアの「BATTERA」(バッテラ)でも、現在は英語・中国語(簡体・繁体)・タイ語対応と、メジャー言語に並びタイ語が用意されています。先週、代表の福島さんにお会いする機会を得ましたが、タイからのアクセスは相当多く、日本への旅行熱は高まる一方のようです。


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2015年末、東南アジアではASEAN経済共同体(AEC)の発足を迎えます。「ヒト」、「モノ」、「サービス」の移動が徐々に自由化される予定。タイは地政学的な利点が大きく、EUで言うところのドイツ・フランスのような立地を有し、相応の経済規模を既に持っています。

ライバルとなるのはシンガポール・マレーシアですが、シンガポールは既に人口に限界を迎えています。一方、タイはインドや中国へのアクセスも良く、東西経済回廊南北経済回廊のいずれも要衝となる立地。「ASEAN内の東京化」という意味で、今後もタイは面白いと僕は感じています。

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