タイの相続税・贈与税

タイのVAT(付加価値税)増税問題、2016年9月より1年据え置きを発表

タイでは軍事クーデター後に発足した、現プラユット政権により税制改革が進められています。既に、土地・建物税(固定資産税)や相続税、贈与税については、内閣でのコンセンサスを得ており、国民議会に判断をゆだねるところまで法案の施行準備が進んでいます。

日本の消費税にあたるVAT(付加価値税)の導入も、ここ数年増税の動きが報道されています。過去には、「VAT10%課税」になるとの報道も。バンコクポストの記事より、ご紹介します。 続きを読む

タイの相続税・贈与税導入が『王国官報』に掲載。2016年2月の施行が決定

タイで相続税および贈与税の課税が開始されると、タイ王国官報『ロイヤル・ガゼット』にて発表がありました。

2015年5月22日に相続税・贈与税の導入法案がタイ国民議会にて可決されてから、約3か月弱。当初の予定通り2016年2月から課税が開始されます。タイの英字新聞『バンコクポスト』の記事から、ご紹介します。

タイで相続税が2016年2月から課税される

タイの国民議会

2015年8月5日(水)にタイ国官報『ロイヤル・ガゼット』に掲載されたことを受け、相続税と贈与税が2016年2月より施行される。

相続資産については受益者に対して課税される。税率は1億バーツを超える額について、子や孫は5%。その他の者については同様の条件下で10%課税となる。

現在、税が課せられていない贈与税については、受益者が子や孫などである場合、2,000万バーツを超える分の税率は5%である。受益者が子や孫でない場合も、同様の税率が適用されるが、贈与税課税対象とならない金額は、1,000万バーツ以上の場合とされている。受益者は受け取ってから150日以内に資産を申告しなければならない。

土地家屋、銀行預金、株式や債券、自動車、その他と5つの分野の資産が課税されると、おって発布される国王令により定義されている。すべての課税対象資産は同時に受け取らなくても、合計で査定される。

税務官の裁量による課税を最小限に抑えるため、土地の場合は土地管理局の査定価格が適用される。株式の場合も課税基準の元に相続もしくは贈与額が適用される。

首相府の広報担当であるSansern Kaewkamnerd氏は土曜日、「法律の成立は国にとって重要な一歩である。法律により所得格差は縮まり、国家の収益が増えると信じている。」と述べた。

「資産家にとっては、慈善事業や公共事業に対して寄付するきっかけを与え、子へ提供する資産額を減らすことができる。また資産家の子や孫にとっては、親からの資産の相続をただ待つのではなく、自分自身の可能性を試す機会を与えられることになる。」と発言した。

この2つの税金の法案を強行に通過させるのは富裕層の既得権益もあり、すべての行政機関において大変難しいものがあった。

現在通過した法案も、当初財務大臣であるSommai Phasee氏により提案された、相続税の非課税の課税最低額を5,000万バーツと設定した案よりも大幅に緩和された。(今回の発布によると相続税の控除がくは1億バーツ ※筆者注)

「課税最低額が少しでも高ければ、税金は意味がなくなってしまう」と氏は述べた。「より高い控除額を支持する人々は多い。しかし、現金が少ないが土地を多く持つ農家のような人々が、税金を支払う現金が無いために財産を失うことになるかもしれない」と警告を発した。

また「将来の状況の変化に応じておって課税最低額を調整することは可能であり、法律は幸先がよいスタートをきった」とも発言している。

(出所: Bangkok Post “Inheritance tax takes effect in January” グロビジ!翻訳・要約)

タイの相続税まとめ

  • 課税控除額は1億バーツ(約3.6億円)。
  • 相続者が子や孫の場合は5%、その他の者は10%課税。
  • 土地家屋、銀行預金、株式や債券、自動車、その他と5つの分野の資産が課税される

タイの贈与税まとめ

  • 受益者が子や孫などの場合、2,000万バーツを超える分の税率は5%
  • 受益者が子や孫でない場合、贈与税の控除額は1,000万バーツ。課税額は5%。
  • 課税対象資産については、相続税と同様

2016年2月の相続税導入(タイ)で課税対象となるのはこの4点

inheritance tax thailand

(出所:『The Nation』 2016.01.14)

タイ国内の新聞報道によると、2016年2月の相続税課税開始時点で課税対象となるのは、タイ国内外の不動産、株式(上場・未上場問わず)、自動車、現預金の4種です。現時点では債権や貴金属類は相続税の対象とはならない模様。

「税率は1億バーツを超える対象資産について、子や孫は5%。その他については10%課税」という課税条件は変更されていません。

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

相続税が導入されたタイに、土地家屋税(固定資産税)導入の続報!税収強化が軍事政権の課題か?
「出国税」と「海外財産調書制度」、海外への資産移転に関する2つの制度を紹介します。
海外在住で日本の「非居住者」となるには?180日ルールの判定基準と税務について紹介します。


(グロビジ!)TOPへ

タイで初となる相続税導入が決定!ついにタイ人富裕層への課税がはじまる。

タイの税制が大きく変わろうとしています。5月22日タイ王国で初めてとなる相続税の導入法案が可決されました。この相続税導入はタイ国内で初めてとなる富裕層に的を絞った税制で、過去の軍事政権や民主的に選ばれた政権ともに実現し得なかった画期的なものと言えます。

今日は導入が確定した「タイの相続税」について、ご紹介します。(文末にまとめがあります)

タイが相続税導入!税率は5%~10%。

オンヌットの眺望(南向き)

軍事政権の立法議会によると、タイで新しく導入された相続税の控除額は1億バーツ(約3.7億円)。子や孫、直系尊属(親)が相続する場合は5%、それ以外が相続する場合は10%が課税されます。

今回の控除額は2014年11月時点で閣議決定されたものより大きく緩和されました。昨年時点での控除予定額は5,000万バーツでしたが、前述の通り、今回の立法議会での決定は1億バーツ(約3.7億円)の控除。権力を持つ富裕層の抵抗に遭ったのは間違いありません。

ソンテウ(相乗りタクシー)に乗る人々

タイの世帯平均所得は年間140万円程度ですから、施行後もごく一部の富裕層のみが相続課税をされることになります。相続税徴収は、タイ王国官報に掲載された180日後に正式に開始され、2016年初めごろに施行の予定

タイ初の相続税導入、暫定国会で法案可決(Newsclip.be)

財務大臣のSommai Phaseeは、「相続税導入の理由は非常に明確だ。 国の収入を増やすために富裕層に課税し、経済格差を低減するためだ」と導入の理由を表明しています。

スポンサードリンク

ASEAN域内では5か国目の相続税導入。既に相続税を廃止した国も。

クアラルンプールのジャランアロー

既に相続税を廃止したマレーシア

ASEAN域内で相続税の徴収を開始するのは、タイが5番目です。例えば、フィリピンでは5%~20%の累進課税、ベトナムでは一律10%。一方で、タイよりも一人当たりGDPの高いシンガポールやマレーシアは過去に相続税を課していましたがその後廃止し、現在は相続税ゼロとなりました。

タイの相続税・贈与税の動きまとめ(グロビジ!)

間違いなく課税対象となる”ある富豪家族の息子”に、相続税について聞いてみました。彼の父親を筆頭に4人の子供たちが不動産開発会社を経営し、彼もバンコク都内で3棟目となるコンドミニアムを開発中というプロの意見は、「現時点で不動産マーケットに影響はない。特にコンドミニアム市場においては」との回答。

僕個人としては、今回の相続税導入を皮切りにタイも少しずつ税率を引き上げて来ると考えています。日本でも不動産が節税対策に有効という認識が徐々に広まってきたように、タイも何年先かは分かりませんが同じように変化していくことでしょう!

【追記 2015/8/12】 タイ王国官報にて、相続税・贈与税の発表がなされました。
タイの相続税・贈与税導入が『王国官報』に掲載。2016年1月の施行はこれで決定的に。

タイの相続税まとめ

  • 控除額は1億バーツ(約3.7億円)、それ以上の課税対象資産がある場合に課税
  • 税率は5%(子や孫、親以外が相続する場合は10%)
  • 2016年初めに施行予定
  • 課税対象は不動産、証券、債権、預金、自動車、その他金融資産等
  • 海外資産には課税されない

(まとめの出所: Bangkok Post “Inheritance law passed” グロビジ!翻訳・要約)


究極のグローバル節税 (黄金律新書)

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

タイの中古コンドミニアムの可能性を探る!新築と中古物件の価格差が広がる理由とは?
タイの軍事クーデターから1年。あれからタイ経済はどう変わりどこへ向かうのか?
発表、日本がタイの鉄道3プロジェクト参画にほぼ合意。パタヤへの高速鉄道はどうなる?

(グロビジ!)TOPへ

タイの相続税法案が閣議で承認!立法議会の審議を待ち、正式施行へ。

タイの相続税問題が遂に閣議で承認されました。僕はタイ不動産(コンドミニアム)の販売や仲介をしている関係上、こうした税制問題に敏感にならざるを得ません。日本でもそうですが、税制の変化は市場に大きく影響を及ぼします。

今日は、内閣を通過した相続税問題をバンコクポストの記事からご紹介します。

タイ軍政権による相続税法案が内閣を通過

タイの相続税・贈与税・個人所得税

タイの内閣は昨日、5,000万バーツ以上の遺産に対し10%を相続税として課す法案を承認した。法案は審議のための国家立法議会で審議され、タイ王室官報に掲載された90日後に有効となる。

課税は来年6月に施行される予定と、政府副報道官のSansern Kaewkamnerd少将は話す。同氏は10%の課税は、事前想定で検討された最大税率であるとも言及した。

副首相Wissanu Krea-ngam氏は、「昨日の閣議中、財務省はわずか5%を課税することを考えていた。」と話した。財務省はより詳細に正確な税率を研究する必要があると述べる。一方で、「内閣は土地や建物税制改革法案を議論しなかった」と、Sansern少将は状況を説明した。

新税は、政府が所得格差を狭くするために進めている施策の一つ。カシコン研究センターは、内閣の承認を歓迎。「タイの歴史ではじめて、政府が明確な期間内に法案を施行するため、大胆かつ具体的な動きをしている」と評価した。

タイの相続税率は、アメリカ(18-40%)、イギリス (40%)、日本(10-55%)、韓国(10-50%)、フィリピン(5-20%)などの国々と比較し低くなる見込み。

しかしながら、政府は社会的な格差を是正するため、教育や雇用の機会、金融関連教育などで改革を続けなければならない。

(出所: Bangkok Post “Inheritance tax draft bill green-lighted” 筆者翻訳・要約)

 タイ不動産を保有する日本人にとって直接影響はない?

The Key Condominium

  • 1,000万バーツを超える贈与に対し、5%の贈与税を課税
  • 5,000万バーツを超える遺産に対し10%の相続税を課税
  • (直系子孫以外が相続する場合)全相続財産に対し5~35%を個人所得税として累進課税
  • 早ければ、2015年半ばから施行される
  • 課税対象は住宅、土地、車両、債券、株式および預金などの金融資産

(出所: http://g-biz.asia/archives/1560)

本日お会いさせていただいたタイ不動産を購入されるお客様からも、タイの相続税についてご質問をいただきました。タイはもともと固定資産税ゼロ、相続税ゼロというのが特徴でしたが、今回の法案通過を受け、今後タイ人には相続税の課税が始まる可能性が高くなっています。

一方、日本在住でタイ国内に不動産をお持ちの方には直接影響はありません。海外資産に対しても日本国内で相続税が課税されるためです。(詳しくは国際税務に強い税理士さんへご相談ください)

タイ不動産市場においては、相続税の導入は好影響をもたらすでしょう。日本も同様ですが、タイでも不動産は実勢価格の7掛け程度が評価額となります。つまり、不動産を所有すれば相続税評価額が減価されるということ。資産の一部を不動産に変えて所有しようと考えるタイ人も今後増えてくることでしょう。

【追記 2015/06/09】 相続税法案がタイの議会で可決されました

タイで初となる相続税導入が決定!ついにタイ人富裕層への課税がはじまる。

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

アセアン経済共同体(AEC)とは何ぞや?5分で分かる関税動向や影響まとめ。
「ビジネスのしやすさランキング」タイは世界26位!世界銀行が発表。
タイ不動産、スクンビットの地価は12年で5.6倍に上昇!

(グロビジ!)TOPへ

タイで相続税と贈与税課税がはじまる?財務大臣が税率について具体的に言及した。

タイ国内に導入される予定の相続税と贈与税に関する最新情報が『バンコク・ポスト』紙で報道されました。 続きを読む

タイの相続税はこうなる!タイ不動産協会主催のセミナーより。

タイ国内では現在、プラユット首相率いる軍政権により相続税の導入が検討されています。相続税については、既に新聞・TVなどのメディアでも報道されていますが、僕の会社(ラ・アトレアジア(タイランド))も加盟している「タイ不動産協会」のセミナーでの最新情報をご紹介します。 続きを読む

2015年、日本は相続増税!タイは固定資産税導入?日本でもタイでも使える土地の評価額を抑える方法とは。

日本では2015年1月に税制改正がなされ、相続税が増税されることが決まっています。

一方で、タイ国内でも相続税や固定資産税が導入される方向で、プラユット首相率いる軍政権が調整中。今回は、日本でもタイでも有効な、土地の評価額を抑える方法をご紹介します。 続きを読む