上海のキャッシュレス社会と芝麻信用(セサミ・クレジット)

Pocket

上海に行ってきました。何と言っても成長目覚ましい中国最大の経済都市。上海に2017年は2度渡航しましたが、渡航するたびに驚きがあります。

特にキャッシュレス社会は進歩的だと思うし、走行しながら電気自動車をソーラー充電できる道路なども中国国内で開通。今回の渡航で目にした中国事情を一部紹介します。

進化するキャッシュレス社会。アリペイやWeChatペイで現金不要に

 

既に日本でも有名になっている中国のキャッシュレス社会。日本のメディアでも下記の記事のようによく取り上げられています。ちなみに私の住むタイでもWeChatペイはセブンイレブン等で利用可能。

現金NGが当たり前、激変する中国「決済実情」 (東洋経済ONLINE)

今回の滞在で中国元の現金を使ったのは僅かに3例でした。たった1泊の滞在だった事もありますが。

上海で中国元(現金)を使った事例

  1. 上海浦東空港からのリニアモーターカー(磁浮)
  2. 地下鉄
  3. 空港へ向かうタクシー(ホテル配車)

今回、上海に1泊したところ、現金(中国元)を使ったのは上記の3ケースのみでした。1は恐らく近日中に改善されるでしょうし、3も滴滴などの配車アプリを使えば、現金を使う必要はありません。

普段の食事も全てWechatペイで支払可能。いわゆるチェーン店でも、街のオシャレなカフェでもちゃんと対応しています。WeChatペイについては、下記の記事を参照ください。

中国の招商銀行で銀行口座を開設、WeChatペイの必須要件

先進的なところもある一方、少し印象を悪くしたサービスもありました。

スポンサードリンク


 

MobikeやOfo、シェアバイクの末路

一方で気になるのは、日本でも話題になったMobikeやOfo等のシェアバイク。日本以上に移動距離の長い中国では、シェアバイクの存在は便利ですが、上海駅前でも放置自転車だらけ。

上の写真は田子坊という上海の有名な観光名所近く。通りの向こうまでシェアバイクが放置されているのが分かります。こうなると街の景観を損ない、印象も良くありません。

厳密には「乗る事の出来る商品」ですが、どこに行っても放置自転車の列が続きます。2017年3月に深センでサービスを目にした時(写真上)は、気鋭の新サービスという様相でしたが、今は景観を損なう存在に。

とはいえ、2004年に導入されたリニアモーターカー然り、上記のソーラー高速道路然り、新しいサービスを次々に導入する中国はやはり一見の価値あり。中でもとりわけ興味を持ってウォッチしてるのが下記。

芝麻信用(セサミ・クレジット)で、個人の信用度を可視化

中国には芝麻信用(セサミ・クレジット)という、個人の信用度を数字で算出するサービスがあります。評価が高いと上のツイートのような特典を享受可能。信頼を大事にし、信用のおけぬ人物には社会的な制裁を加えるサービス。

年齢や学歴・職歴などから算出する「身分特質」、資産などから算出する「履約能力」、取引履行記録から算出される「信用歴史」、他者への影響力や友人の信用状況から評価される「人脈関係」、ショッピングや支払い、振り込みなどの特徴から算出される「行為偏好」の5項目。スコアが高い人間ほど、約束を守り、契約を遵守する可能性が高いと判断される。出所:「信用の可視化」で中国社会から不正が消える!? (WEDGE INFINITY)

日本でも同様のサービスを準備している企業がありますが、これからは実名で信頼を築き上げていく事が欠かせない時代になってくるのかもしれません。もちろん、それは素晴らしい事だと思います。

中国は苦手な方も多いと思いますが、恐らく今後10年で人のマインドも大きく変わる事でしょう。強い経済力を持っているのは言うまでもありません。機会があれば、中国視察、是非行ってみて下さい。

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

世界一の人口を持つ都市圏、珠江デルタについて
ビットコイン取引口座をタイの取引所で開設する方法
海外在住で日本の「非居住者」となるには?180日ルールの判定基準と税務について紹介します。




(グロビジ!)TOPへ

Pocket

The following two tabs change content below.
バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

SNSでもご購読できます。

コメント

Comments are closed.