
タイの土地を中国人が買い占めにかかっていると『バンコクポスト』が報じました。
タイの土地は原則外国人名義では購入ができないため、記事内では言及されてませんが現地法人名義等で購入をしているのでしょう。中国人投資家によるタイの土地購入のニュースを紹介します。
タイの土地を買い占める中国人
比較的安価ながら利益が期待できるタイの土地が、中国のバイヤーたちの注目を集め続けている。
Modern Property ConsaltantsのWason Khongchantr取締役によると、中国人のバイヤー、特に中流階級の人々の間でタイの土地の人気が高いと言う。中国より価格が安い点が理由だ。手続きも複雑でなく、現金での支払率や譲渡手数料も下がってきている。
割安感があるタイの土地、中華系の銀行は融資も実施
Wason 氏によれば、タイで土地を買った投資家たちは投資利益を賃貸収入で219ヶ月以内に得るという。これが広州だと470ヶ月、北京中心街だと623ヶ月、上海だと656ヶ月かかる。
「バンコク、パタヤ、チェンマイ、ラヨーン、プーケット、ウドンタニ、ウボンラチャタニーといった利益の期待できる地域に対し、中国人バイヤーの投資を融資援助する中国の銀行が多くある。それらの銀行は土地を抵当に入れさせ、価格の最大70%の貸付を行っている」と彼は話す。
タイのコンドミニアムにも触手を伸ばす中国人
約3分の2以上の中国人バイヤーたちが1平方メートルあたり500万〜1000万バーツのコンドミニアムユニットに興味を示しており、次いで250〜350万バーツ(22%)、25万バーツ以下(15%)というように続く。1平方メートルあたり5〜10万バーツで、上海だと20万バーツかかる。(※原文確認要)
中国では室内のインテリアを揃えるには住戸価格の20〜30%に相当する金額を追加で支払わなければいけない一方、タイの場合だと大半の部屋で家具が揃えられている。
タイは世界で5番目に中国人が土地購入用に注目している国
「タイは、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドに次ぎ世界で5番目に中国人が、購入のために土地を探す国になっている。2016年、中国人の中にはコンドミニアム一棟丸ごとをホテルへの改装、もしくは転売するため購入する者もいた」と同氏は話す。
海外の土地の買付けを行う投資家に向けた中国のウェブサイト、juwai.com によれば、中国人のタイの土地に対する需要は、2016年第二四半期は前年同期と比べ180%上昇した。なお、2015年第二四半期は前年比37%上昇であった。
「元の価値がバーツに比べ19%上昇したことから、多くの中国人バイヤーたちがタイの土地を買って利益を得ようとしている」と、Wason氏は述べた。
中国人に人気の土地はバンコク、次いでチェンマイ
また、そのウェブサイトは、中国人に人気なタイの土地は、1位がバンコク(29.3%)、続いてチェンマイ(21.8%)、プーケット(17.3%)、そしてパタヤとその他の地域がそれぞれ15.8%であったと伝えている。
先日、中国で開催されたセミナーで、「バンコクは土地価格が上昇傾向にある。大きく安定した市場である為に最も人気がある。中国人はチェンマイを好むが、これは土地価格が未だ低く、手頃な値段で良質の医療サービスが受けられ、周辺にインターナショナルスクールが多い為である」と同氏は語った。
パタヤやプーケットのコンドミニアムも投資対象に
中国では、最南端で最小の省である海南省だけが唯一南国圏に位置している。そこは中国人にとって冬の重要な避寒地であり、同省の三亜の浜辺の街は2016年に土地価格が暴騰した。
「三亜のリゾート物件に対する高い需要で、住宅価格が上海や北京といった主要都市の住宅価格とほぼ同じレベル上昇した。このような変化が原因で、バイヤーたちが三亜より土地が安いプーケットやパタヤに目を向けるようになった。パタヤでは価格帯も5〜10万バーツ、平均も8万1500バーツほどである。
Rasamの名誉社長であるManop Bongsadadt氏は、「ブローカーたちがタイの土地を中国人に販売し利益を得たいなら、中国語対応のマーケティングや販売戦略、法的知識も身につけるべきであろう」と述べた。
(出所: Bangkok Post “bangkoks condo market stable” グロビジ!翻訳・要約)
外国人の土地購入には株主問題という大きなハードル
冒頭でも書いた通り、タイの土地は原則外国人名義では購入ができません。現地法人を設立し購入するなどが必要です。タイで法人設立する際は外資は49%までしか株を持てず、ローカル側の株主の問題が存在します。
タイ不動産の基礎知識に関しては、下記を参照ください。少額投資では法人設立するほどのスケールメリットがありませんが、土地を取得したい方にはスキームのご相談も可能です。
<こちらの記事も合わせてどうぞ!>
▼パタヤ不動産の需要と供給、価格について
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