
ギリシャへ行ってきます。2010年に財政赤字の隠蔽がきっかけで国債が大暴落し「ギリシャ危機」を引き起こした国。ユーロ圏を中心に株価も暴落し、金融危機のイメージが強く残っている国でしょう。
この経済危機とは反対に、世界最古の都市の一つギリシャは観光業が盛んで世界16位の観光客数を誇る観光大国。経済的にも不安定な国ギリシャが面白いと考える、4つの理由をご紹介します。
経済回復の兆し!?ギリシャが面白いと考える4つの理由
- 観光業が盛んで安定的な外貨獲得(2013年の観光客世界第16位 ※出所Wikipedia)
- 経済回復に伴う投資先として人気上昇中
- 不動産価格が安い今、「ゴールデンビザ」取得を狙い中国マネーが流れている
- EU諸国の中で最も割安で物件が買える国の一つ
経済再建国であるギリシャですが、観光客が年々増加しているのも特徴です。下記のサイトが示す通り、インバウンドもギリシャ経済危機の余波を感じさせることなく、2010年以降も増加しています。
▼Number of international visitors in Greece (Statista)
もう一点、ギリシャ注目のポイントは後述する投資ビザ「ゴールデンビザ」。EU加盟国には投資家を優遇する「ゴールデンビザ」制度のある国も。ギリシャ以外にはオーストリア、ベルギー、ブルガリア、キプロス、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポルトガル、スペイン、イギリスなどが同ビザを用意しています。
出所:世界経済のネタ帳
ギリシャの一人当たりGDPは、2008年をピークに下落傾向でしたが、現在は経済も回復傾向。国民の平均所得は、https://tradingeconomics.com というサイトによると約1,000ユーロ(約13万円)程度となっています。
ギリシャの基礎データ
ギリシャ
首都: アテネ
通貨: ユーロ
人口: 10,815,197人 (2017年) ※出所:世界銀行
主要民族:ギリシャ人98%
公用語:ギリシャ語(英語)
主要宗教:ギリシャ正教会(キリストに属するもの)
概説: ギリシャの地理はヨーロッパの南東端にありアジア及びアフリカの交差点という戦略的立地にある。バルカン半島南端に位置し、国境は北西にアルバニア、北にマケドニア共和国及びブルガリア、北東にトルコと接する。(出所:wikipedia)
ギリシャの公共交通機関
アテネ市内での主な交通手段は、下記の3つ。
- メトロ(地下鉄)
- トラム(路面鉄道)
- トロリーバス
アテネの地下鉄(メトロ)は1,2,3号線と3路線あり、空港・アテネ市内・観光地全てを結ぶアテネの移動には欠かせない交通手段。アテネ市内の公共交通機関であれば、一律1.4ユーロ(約180円)と便利かつ安い料金設定。2017年の記事ですが、下記のページで詳しくまとめられています。
▼【2017年版】アテネの公共交通機関情報アップデート (たびこふれ)
ギリシャの治安・ビザ情報
ギリシャ危機によるデモなどでギリシャは危険なイメージがありますが、外務省発表の海外安全情報では、2018年11月現在、ギリシャ国内で危険レベルは発令されていません。
ギリシャにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
アテネ市中心部のエクサルヒア地区において、路上強盗が増加しています。
夜間、仕事帰りのビジネスマンを狙ってナイフ等で脅す若しくは刺すなどしてブリーフケースを強奪する手口ですが、同地区において、同種手口の犯罪が今年9月から25件以上発生しているとの報道もあります。 (出所:外務省 ※2018年10月30日)
人がいない路地や夜に一人でアテネ市内を出歩くのは危険で、スリや上記のような強盗の情報があり、注意が必要。特に地下鉄の電車内では「荷物から目を離さないで」とアナウンスがされるなど、盗難への注意喚起がなされています。
日本人がギリシャへ渡航する際、ギリシアを含むシェンゲン協定加盟国での総滞在日数が90日以内であれば、ビザは不要です。渡航しやすいですが、アテネ市内での治安には十分配慮して滞在してください。
ギリシャの食事について~ユネスコの無形文化遺産に登録されている料理も~
ギリシャの料理は地中海料理であるが、西方のイタリア料理のみならずトルコ料理やレバノン料理などの東方の地中海料理との共通性も多い。これには東ローマ帝国やオスマン帝国といった歴史から由来する。 (中略)ギリシャの代表的な料理としてタラモサラダやムサカ、ピキリア、ドルマなどがある。(出所:wikipedia)
ギリシャ料理と言えば「オリーブオイル」が有名で、パンやサラダにと多用します。見た目はあまりそそられませんが、せっかくなので現地のギリシャ料理を楽しみたいですね。
▼絶対外さない!アテネで味わうギリシャグルメの穴場&美味5選 (LINEトラベルjp)
ギリシャの預金金利・インフレ率
(写真上) ギリシャの預金金利推移
2016年世界銀行によるとギリシャの預金金利は0.8375%と過去最低水準。インフレ率は2018年末現在は2%前後で、2010年の「ギリシャ危機」による下落後、2017年頃から上昇傾向にあります。
(写真上) ギリシャのインフレ率推移
ギリシャの最注目ポイント「ゴールデンビザ」について
ギリシャには25万ユーロ超の不動産取得で「ゴールデンビザ」という長期滞在許可(将来的には永住権も取得可能)が得られる制度があります。下記記事にある通り、中国人など海外から不動産投資が急激に進んでいます。ギリシャ危機で不動産価格が下落後、2017年に底打ちし、EUで最も割安で物件が買える国の一つである事も理由でしょう。
▼アングル:中国人、ギリシャ不動産の「爆買い」に走る訳 (ロイター)
こうしてギリシャは、EUからの金融支援プログラムを完了し、2018年8月より8年ぶりに自立した経済に戻りました。
ギリシャの基礎データ、アクセス方法まとめ
- 日本人は入国ビザ不要(シェンゲン加盟国90日以内)
- 経済回復に伴い投資先として人気上昇中
- パルテノン神殿など観光資源が豊富で、観光客数は世界第16位(2013年度)
- 「ゴールデンビザ(投資ビザ)」の存在から外国からの直接投資が急増中
いかがでしたか?「ギリシャ危機」による経済停滞が徐々に払しょくされ、徐々に景気も上昇傾向のギリシャ。「ゴールデンビザ」などの存在でアジアからの投資先としても注目されている国の1つ。さらにパルテノン神殿を中心とする世界遺産やエーゲ海を望む島々など観光資源も豊富です。
個人的には今回の視察で、経済危機から回復した事例としてギリシャの経済や不動産事情を勉強してくる予定。まだ言えませんが、予定している某事業との比較例としても役立つと考えています。
また、外国人による投資がどの程度解放されているか、現地の所得や物価も交えて、調査をしてくる予定です。(グロビジ!)にて後日紹介しますので、ご期待下さい!
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