
タイの隣国、マレーシアの物価が想像以上に高くて驚きました。現地の不動産会社、ナカノプロパティさんとの情報交換や、メンターに会うべく、首都クアラルンプール(KL)へ行ってきました。
マレーシアの首都クアラルンプールの物価を私の住むタイと比較し、マレーシアとタイのどちらが住みやすいかについて、考察をご紹介します。
※通貨であるマレーシア・リンギットと日本円のレートは1リンギット=26.90円程度。2013年1月時点では33円程度でしたが、大きなリンギット安が進行しています。
マレーシアの物価、人件費と交通費が高い
クアラルンプール市内の金融ビル街
マレーシアの物価で気になったのは、交通費と人件費の高さ。マレーシアは実質的にASEAN域内ではシンガポールに次ぐ経済規模を持つ国です(一人当たりGDPではブルネイ王国が第2位)。人件費は後述しますが、首都クアラルンプールでもバンコクほど公共機関が充実しておらず、交通費でタイの2倍近くお金を使うことになりました。
繁華街ブキビンタンを走るKLモノレールはわずか2両編成
マレーシアは10数度目ですが、都市交通はバンコクが格上。バンコクとは違い、タクシーもクアラルンプールでは交渉制で大変でした。現地在住の日本人に聞いても、公共交通機関を使うのは低所得の人というイメージがあり、完全な車社会です。
▼マレーシアで働く20代女性に、クアラルンプールの勤務生活を聞いてみた
宿泊したクアラルンプール有数の繁華街ブキビンタンには、KLモノレールが走っています。価格はタイとほぼ同様の価格で、所得の低いブルーワーカーでも利用できそう。しかし本数が少なく、わずか2両編成で混み合います。確かに中間所得層より上は、あまり利用しないでしょうね。
※タイやマレーシアでは、一定の所得を持つと混み合う電車利用は避け、車移動を好む人が多くなります。車→市内電車→バスと右に進むほど低所得者向けの乗り物というイメージです。
タイとマレーシアの物価比較をしてみた
上の表を見ると、人件費も「高くないな」と思われるかもしれません。詳しくは「現地日本人インタビュー記事」で紹介してますが、職務経験者で高スキルの人材を雇うなら、給与は倍近くになることも。最低賃金で言えばタイの1.3倍程度ですが、所得格差がより激しいと言えるでしょう。
ざっくりとした、物価イメージは日本の1/3で良いでしょう。物品税の6%も日本よりは若干低率ですね。
本当にマレーシアってロングステイNo.1なの?
遅くまで賑わう、KL市内のアロー通り(ジャランアロー)
マレーシアは「ロングステイの希望先ランキング12年連続No.1」と言われますが、賃料の安さ以外だと、バンコクの方が住みやすいと僕は断言します。富裕層の方には、下で紹介するビザなどの優遇措置が好まれているのでしょう。生活するなら車かバイクは必要ですから、高所得者には向いているかもしれません。
マレーシア長期滞在には、「MM2H」というビザが人気。しかし近年、取得要件が厳しくなりつつあります。一説では、中国人などの不正取得が相次ぎ、今後は取得要件として6,000万円程度の資産をマレーシアに担保する必要が出てくるかもしれないそうです。
クアラルンプールの高級ショッピングモール、パビリオン
最近マレーシア・クアラルンプールからバンコクに移住してきた方も、「住みやすさは断然バンコク」とおっしゃいます。日本食店もマレーシアでは、バンコクの10分の1程度。東南アジアの食事は油を多用するため、在住者にとって豊富な日本食の選択肢は心のオアシスです(笑)
交通費を含む物価、日本食の多さ、交通インフラなど利便性面でバンコクをオススメします。デメリットはやや英語が通じにくいことでしょうか。移住をお考えの方には、事前に2か国とも訪れて決めることをお薦めします。
マレーシア不動産仲介・ナカノプロパティさんと激論を交わしました
後日談ですが、クアラルンプールで不動産仲介業を営むナカノプロパティの中野さんから、「いや、マレーシアの方が住みやすい!」と反論を頂きました。私もバンコクで不動産仲介をする身としては、バンコクの利便性を語らずにはいられません。
ある意味ライバル同士である2名が、ブログ上で戦わせたバトルをぜひご覧ください。お酒好きな方が気になるアルコールの話題なども登場します!
▼タイ在住の僕が、マレーシアの首都よりバンコク在住を勧める3つの理由。
▼バンコク在住のブログに物申す!タイとマレーシアならマレーシアだ! (ナカノプロパティ)
<こちらの記事も合わせてどうぞ!>
▼エアアジアの「ASEANパス」まとめ。東南アジア諸国周遊がわずか2万円弱で可能になるよ!
▼台北へ行ってきました。タイと台湾の物価って意外と大差ありません。
▼バングラデシュに来ています。首都ダッカの物価や今後の可能性について。


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