世界的に価格が高いことで有名な、香港の不動産を視察してきました。先日、香港の物価に関する記事でご紹介しましたが、香港人の月収と比較した不動産賃料や売買価格は恐ろしく高騰しています。
今回の滞在では繁華街である旺角(モンコック)~太子(エドワードプリンス)の間に宿をとったので、近隣ですぐ見れる物件をご紹介いただきました。価格の割に恐ろしく狭い香港不動産を、今日はご紹介します。
香港の大繁華街、旺角~太子間の賃貸不動産を視察してきた
物件を視察した旺角(モンコック)~太子(エドワードプリンス)は、香港人にとって大きな繁華街の一つ。老若男女が集まり、人口密度の高い香港の中でも最も活気にあふれたエリアと呼べるでしょう。商業街と下町がミックスされた雰囲気は、いかにも香港にいることを感じさせてくれます。
香港の家計収入における不動産価格 出所:forbes
上記は、不動産価格に対する家計収入の割合ですが、香港は並み居る世界の大都市を抑え第1位。分かりやすく言えば、香港では賃金が安い(収入が低い)割に不動産価格が高騰してしまっているのです。
香港の不動産価格推移 出所:Churchhouse Publishing
上は少し古いデータですが、香港不動産の価格推移(長期)です。1998年頃に一度バブルが崩壊しましたが、最新の2014年(上のグラフは2011年まで)の数値は、過去最高値を突破しそうな勢い。元々、香港自体の人口密度が高いことに加え、中国大陸からの資金が香港に流入していることが大きな原因です。
香港の繁華街で借りられる、エレベーター付・賃料7万円の物件をまずは見てみた
今回の調査は、生發地産代理のSimon Liuさんにご協力いただきました。ブログに掲載することにもご了解いただき、当日見れる物件を手配してくれました。香港では不動産の内見をするにも、パスポートを提出し本人の署名が必要です。所定のフォームに記入して、実際に近隣の物件を内見します。
一件目の物件はエレベーター付マンション。事前に賃料は4,500香港ドル(約6.9万円)と聞いています。建物の入り口は暗証番号式の施錠で、監視カメラ付き。以下、賃借人住んでいて驚きましたが、実際のお部屋です。(タイ不動産も同様ですが、退去30日前から新賃借人の内見を許可する契約が一般的です)
部屋の広さにして、約12㎡。流しやシャワー・トイレも当然含まれますので、実際に寝起きする場所は4畳程度でしょう。タ○部屋とは言いませんが、7万円近く払って約12㎡とは。僕の本業はタイ不動産の紹介ですが、タイでこのサイズのお部屋を見たことは正直一度もありません。
香港繁華街の月5万円の賃貸不動産を見てみよう
MTR太子駅近くで、賃料5万円の物件が、上の写真。10階建ての7階部分にあり、エレベーターなし物件。SIMONさんは「こんなの毎日だよ」と笑いながら階段を上りますが、正直きつい。毎日昇り降りするのは大変でしょう。鉄格子に似た扉のお部屋が廊下の左右にひしめき合っています。
部屋に入ると、以外にも大きな窓があって開放的な空間でした。風通しも良く、香港の繁華街を眼下に見下ろせます。お部屋のサイズは約10㎡で家具なし。エアコンが1台付いています。階段の昇り降りは大変ですが、香港の息遣いが聞こえそうな感じで僕は好きです。
賃料は月3,500香港ドル(約5.4万円)。僕が長く住んでいた沖縄なら、那覇市中心部のワンルームが十分借りられる値段です。前回の記事でも書きましたが、ペットショップの店員は月給が9,000香港ドル程度ですから、こんなお部屋でも一人暮らしは現実的に不可能。香港不動産の賃料は年々高騰しているのです。
▼香港へ行ってきました。世界有数の人口密集地域、香港の物価を紹介します。
中国大陸内の地方都市、開発は進んでいるものの人影はまばら
実は香港の視察を終えた後、中国大陸に入り2つほど地方都市を見てきました。これも改めて記事にする予定ですが、香港の影響を受けている都市とそうでない場所の活気が大きく違います。長期的に見ると、香港はまだまだ成長しそうな気がしています。
最近はバンコクの僕の会社にも、香港から来るお客様が増加しています。香港の投資利回りは本当に3%出れば良いほうなので、価格も安く利回りの高いタイ不動産は魅力があるのでしょう。この辺りも、また詳しく書きたいと思いますので、ご期待ください。
香港不動産を見た後は、ビクトリア・ピークの夜景鑑賞ツアーや世界最大級の水上ショーがオススメです。初めての香港旅行ならVELTRAなど日本語で予約できる、現地のオプショナルツアーを使って、観光ポイントを効率的に回るのがベストでしょう!
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