台湾・新北市の不動産を見てきました。台北郊外マンションの価格や利回りをご紹介します!

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「アジア忘年会」で台湾に行きました。先日台湾の物価を紹介しましたが、個人の興味もあり台湾の不動産も見てきました。不動産の王道は、その国の首都物件(特に都心)を買うこと。しかし、私は台湾にしばらく住んでいたこともあり、あえて台北郊外の衛星都市・新北市に宿を取りました。

新北市・MRT台北橋駅近郊

新北市三重区・MRT台北橋駅近郊

宿を取った新北市の三重区は上の写真にある通り、都会と言うより下町という雰囲気の街です。活気ある市場が並び、人々が生活している。まさにそんな場所。

今日は、台湾・新北市の不動産事情や利回りについてご紹介します。

新北市の地価は4年で約1.5倍に!

台湾国内、台北・高雄・新北の地価推移

台湾の主要都市別地価上昇率

今回、新北市に宿を取った最大の理由が上のグラフです。台湾でも「ドーナツ化現象」(都心の地価高騰で労働者が郊外に移り住むこと)が進み、台北市以上に地価は大きく高騰しています。

xinbei-city

ピンク色が新北市(中央に囲まれているのが首都・台北市、右上は基隆市)

新北市の人口は、台湾で最も多い396万人(台北は270万人、台湾全体で2,340万人)。首都台北を囲むように位置し、特に台北市の西側は淡水河という大きな川で隔てられています。東京で例えると、多摩川を超えるイメージでしょうか。川向こうにある分、地価は台北の半分程度と割安です。

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永慶不動産さんに売マンションや売アパートをご紹介いただきました。

永慶不動産1

今回、不動産の内見は永慶不動産さんにお世話になりました。アポなしで飛び込んだにも関わらず、内見できる物件をご用意いただき大変感謝しています。英語や日本語が流暢なスタッフがおり、僕の不慣れな中国語は筆談程度で済んだのもうれしかったですね。

それでは早速、台湾の不動産をご覧いただきましょう。下でご紹介する写真の物件価格は、約500万台湾元(1,900万円)。約30㎡ほどで築17年のエレベーター付マンション(電梯大樓)です。

台湾のマンション入り口

新北市のエレベーター付マンション(築17年)の入り口

台湾のマンションリビング

玄関入ってすぐ右が寝室兼リビング (ワンルーム)

台湾のマンションキッチン回り台所と浴室につながる通路

台湾のマンションのバスルーム

浴室・トイレ・洗濯機 (1畳半くらいのスペース)

感想としては、やはり古くて狭いという印象でした。特に浴室が狭い。台湾も外食文化なので、台所はいたって簡素。玄関は設けておらず、この2点はタイの不動産と共通しています。セキュリティ面は玄関およびエレベーター内、各フロアがカードキー必須で、建物は古いながら保安面は厳重でした。

窓から淡水河をのぞむ

このお部屋で気に入ったのは、窓から淡水河越しに台北市街が見えること(4階のお部屋なので、わずかに見えるのみです)。MRT(都市電車)の駅まで徒歩3分。台北市内まで電車で10分かかりません。もし台湾にまた住むなら、少し狭いですが、こういうお部屋に短期滞在してみたいなぁと感じました。

物件周辺の写真や細かい内装は、下のリンクからご覧いただけます。
https://www.dropbox.com/sh/新北市不動産・築17年・9坪・490万元

ちなみに、月の賃料相場は8500元(3.2万円)。利回りは2%くらいですから、単純な投資用としては厳しいでしょう。台湾はホテル代がやや高いので、こういう立地の良いお部屋なら、旅行者向けにお部屋を貸し出すマッチングサイトの「Airbnb」などで貸し出すと、案外ニーズもありそうな気がします。

台湾の築20年アパートも見てきました!

新北市のアパートメント

新北市の売りアパートメントの路地前

今回、詳細は割愛しますが、もう1件「公寓」と呼ばれるアパートの一室も見させてもらいました。50平米くらいの2LDK(寝室は各4畳程度)で、価格は566万元(約2,110万円)。広さの割には安いですが、築20年でキッチンや浴室周りが古めかしく、ちょっと怖い感じでした。

ご興味がある方は、下のリンクから写真をご覧いただけます(笑)
https://www.dropbox.com/sh/新北市不動産・築20年・50平米・566万元

台湾の不動産投資は利回り3%程度。成長性に懸念あり。

台北市街と台北駅

台北駅と台北市の街並み

僕は普段タイのバンコクに住み、タイ不動産の販売仲介会社を経営しています。バンコクに来られた方はご存知かと思いますが、タイはどこも建設ラッシュ。ショッピングモールも次から次に建設されています。一方で台湾はというと、新しいビルの建設はほとんど目に尽きません。

台湾では人口も2022年からは減少に転じ、2025年には超高齢化社会が到来すると言われています。現地の不動産情報誌を数誌読んでみても、経済成長は鈍化する懸念と、中古不動産に投資してリノベーションしようという記事が多く目につきました。

今回の滞在では、台北市中心部の不動産も見てきましたが、利回りはどこも3%前後。しっかり時間をかけて運営できる投資家さんには向いているかもしれませんが、現地在住でない方には少し難しいように感じました。むしろ、台湾ではより利回りの高い、日本や東南アジアの不動産取引が盛んになっているほどです。

台北駅構内

余談ですが、この滞在でまた台湾が好きになりました。SIMカードを買いに行ったセブンイレブンでは売切れで、店員さんが携帯ショップまでバイクで連れて行ってくれて、台湾人の優しさを改めて認識できました。

台湾は美味しい食べ物があり、温泉も各地にあることは多くの方がご存知でしょう。親日的な国、台湾は旅行シーズンにもオススメです。エクスペディアなどの旅行サイトで格安航空券をゲットして、遊びに行ってみてください!

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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