2016年バンコクのコンドミニアム価格は緩やかに上昇か

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2015年のバンコクコンドミニアムの価格上昇率、2016年の物件供給の見込みが報道されました。

超高級物件と大衆向け物件に分けて比較解説しています。英字新聞『バンコクポスト』の記事から、ご紹介します。

バンコクのコンドミニアム価格、上昇率は緩やかに

Condo festival Bangkok

Nexus Property Marketing Co.によれば、バンコクのコンドミニアム価格は今年も値上がり傾向が続くと見られているが、その速度は緩やかなものになるとのことだ。

不動産関連のコンサルタント会社である同社は、バンコクのコンドミニアム価格の上昇率は2015年の10.4%と比較して低下し、2016年は7%になると予測する。

超高級物件の供給が少なく、売り上げも好調

ここ数年で上昇した価格は、対象の購入者層の購買力が限られるため、より緩やかなものになるだろうとの予測だ。「大衆市場における購買客は1戸あたり300万バーツ程度の物件を購入できると考えられています。販売価格は購買者が購入できる価格より高くは設定できないのです」と氏は述べる。

一方で、「超高級コンドミニアムの価格は上昇を続けるだろう。この層の購買客らは低迷する経済による影響をほとんど受けていない」と付け加える。新規販売される超高級コンドミニアムの供給物件数は限らるが、大衆向け物件数は豊富あるとNalinrat氏は言う。

Nexusは2016年にバンコクで新規販売されるコンドミニアムの数は合計5万戸で、昨年111のプロジェクトで新規販売された5万3,500戸を下回る数だと予測する。この内約4万5千戸が大衆市場向けで、残りの4,500戸が高級市場、500戸が超高級市場向けだ。

コンドミニアムの平米当たり単価は2015年、約10%上昇


イエローラインが建設予定 バンコクのスアンルアン区

2015年に新規販売物件が著しく増加した3つの地域はプラカノーン-スアンルアン区(バンコク都)、ティワノン-ラタナティベット(ノンタブリ県)、ペチャカセム-トンブリ(バンコク都)であった。上記3地域はいずれも公共交通システムの沿線伸長に位置する。

コンドミニアム価格は2015年、特に都心部において平米あたり9.6万バーツから10.6万バーツと10%の伸びを見せた。上昇の理由は、地価上昇と高級プロジェクトの増加である。

(出所: Bangkok Post “Slower rate of rise forecast for Bangkok condo prices ” グロビジ!翻訳・要約)

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台北と比較したバンコクのポテンシャル

taipei station

ちょうどこの記事を書いている今、台湾の台北市に来ています。下記は現地でのツイートですが、例えば台北の市政府駅近くだけでも洗練されたライトアップの美しいデパートがいくつも並んでいます。

デパートが多い一方、人口を比較すると台北は人口260万、都市圏入れて700万人。バンコクは825万人、首都圏は1,600万人。バンコクが台北の数倍以上のマーケットを持っています。景気が低迷と言われますが、失業率1%前後で推移しているタイ国民の所得は今後も伸びることでしょう。

さらに、バンコクの観光客来訪数は世界TOP3に入っており、『新・観光立国論』でデービッド・アトキンソン氏が書いた「短期移民」が多数外貨を落としています。一時的な低迷はあるものの、今後もバンコクは東南アジアの中心として成長すると私は考えますが、皆さんはどう思われますか?


デービッド・アトキンソン 新・観光立国論 (Amazon)

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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