天下第一奇山と呼ばれる中国の名峰・黄山を登山してきた

Pocket

2016年から2017年にかけての年末年始は、中国・安徽省にある黄山(フアンシャン)へ行ってきました。

世界遺産の黄山は、中華十大名山にも数えられ、水墨画にもよく描かれる天下第一奇山。頂上は1,800メートル級で、初心者が登山するにもOK。黄山登山体験記、それでは行ってみましょう。

黄山を一度見ると、中国の五名山さえ見れないと言われる名峰

黄山に関しては、詳細に解説されているウェブサイトより紹介します。

中国の広い国土の中には山水画に描かれるような美しい山はたくさんあるが、特に道教の5つの聖山(泰山、衡山、嵩山、華山、恒山)は五岳、仏教の4つの聖山は四大名山(五台山、峨眉山、九華山、普陀山)と呼ばれ親しまれている。このうち泰山、嵩山、五台山、峨眉山は世界遺産にも登録されている。
ところが、中国ではこんなことがいわれている。「五岳より帰りて山を見ることなし、黄山(こうざん/ホワンシャン)より帰りて岳を見ることなし」。意味は、「五岳を見てしまったら他の山なんて見れない。でも黄山を見てしまったらその五岳さえ見れない」。明の地理学者・徐霞客(じょかきゃく)の言葉である。 (出所:All About)

世界遺産・黄山への登り方

黄山は中国の安徽省にある黄山市にあります。上海にほど近い杭州からだと約2時間半。バスや鉄道での移動が可能。バス移動の場合、街の中心である屯渓(トンシー)地区行きが大半です。小さいながら屯渓は老街と呼ばれる観光地(下記動画参照)になっており、登山だけでなく再現された中国の古い町並みを楽しむことも可能。私も1泊しました。

登山の拠点となるのは、湯口(タンコウ)地区。屯渓からはバスで50分程度、湯口と言う名の通り山のふもとに温泉があり、黄山登山の疲れを癒すことも。一方、私も1泊しましたが街としての魅力は少なく、湯治以外では無理に泊まる必要はないかもしれません。

温泉は一人258元と割高ですが、水着着用の完全露天風呂で10種近い湯を楽しむことが出来ます。中国らしくジャスミン湯や紅酒湯などの変わり種が多くあり、湯温も39度~41度前後。混浴で私が行ったときは女性も多くいました。

黄山のおすすめ登山ルート(初心者向け・山中ホテル一泊)

黄山の登山は複数のルートがあり、初めて登る際はルート選びに迷うことでしょう。私が実際に辿った山中ホテル一泊のコースを紹介します。まず湯口(タンコウ)までバスで行くと、上図左下のBus Stationに到着します。

  1. 慈光閣へバスで向かう
  2. ロープウェイ(索道)で玉屏駅へ ※軽食有り
  3. 玉屏で迎客松を眺め光明頂へ ※途中絶景ポイント多数(所要約2.5時間)
  4. 光明頂周辺のホテルで一泊 (お勧めは白雲賓館周辺)し、翌朝、光明頂で朝日を見る
  5. 白鵜新駅へ向かい、ロープウェイで雲谷寺へ
  6. バスで黄山温泉へ向かい、登山の疲れを癒す ※温泉に隣接する黄山温泉賓館での宿泊も可能
  7. 湯口のバスステーションから杭州などの各都市、もしくは屯渓(トンシー)へ戻る

上記は1泊ルートかつ、登山に自信の無い方向けのルートです。私は1月の寒い時期に登山しましたが、午後は10度前後あり少し暑いくらいでした。早朝や夕方は冷え込むため、心配な方は山中で一泊をお勧めします。初日は正午前から登山をはじめ、夕方にはホテルにチェックインするのが無難でしょう。そして翌日に日の出を拝みます。

山中にレストランや商店もありますが、水が15元など食料品は総じて高いため、必要な方は黄山湯口のバス駅周辺で食料を調達して登山しても良いかもしれません。ホテルは熱いお湯も出たし、少し高いものの美味しい食事にもありつけました。中国人が一生に一度は見たいと望む、黄山の日の出は一泊してでも見るべきでしょう。

黄山 (Huangshan)
世界遺産登録年:1990年
UNESCO公式サイト:http://whc.unesco.org/en/list/547/
標高:1,864 m

中国内の旅行は英語も通じにくいところが多く、大変かもしれません。それでも大陸の世界遺産は本当に雄大なものが多く、黄山は人生でも最高の思い出の一つになりました。少しハードルは高いですが是非行ってみてください!

黄山山中泊・登山後の湯治にお勧めのホテル

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

中国・深センにある世界最大の電気街「華強北」で仕入れと発送を体験してみた。
深センの物価、世界15位の人口を抱える都市物価は高騰中
「「中国語を学ぶ」ならどこが良いか、台湾で考えてみた。



(グロビジ!)TOPへ

Pocket

The following two tabs change content below.
バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

SNSでもご購読できます。