今日は、ASEANの法人税・個人所得税・VAT(付加価値税)をご紹介します。
まずは、法人税から見ていきましょう。ASEAN諸国の平均は23.1%。最高税率はフィリピンで30%、最低税率はシンガポールの17%です。ちなみに、日本の法人税は平成24年度以降25.5%となっていますが、復興特別法人税や事業税などが課税されるため、実質的には約35%となっています。
その他、主要先進国の法人税率は以下を参照ください。
出所: 財務省 国・地方合わせた法人税率の国際比較
ASEAN域内で最も税率が高い国は?税率が低い国は?
日本が租税条約を結んでいる国 出所: 財務省 我が国の租税条約ネットワーク
今回、法人税以外に個人所得税やVATも含めて調査してみましたが、フィリピンの税率がASEAN域内でほぼどれも最高税率。税率が低いのはブルネイ。法人税は20%で、個人所得税・VATともにゼロ。個人所得税ゼロとは素晴らしいですね。
ブルネイは人口も少なく、国土も小さい資源国です。ビジネスをするには不向きでしょう。ビジネスで低い税率を求めるならシンガポール。法人税率17%です。租税条約も締結しているので、所得税や法人税の国際的二重課税を防ぐことも可能です。個人所得税も20%と低税率なのは、羨ましい限りです。
タイも2016年から法人税20%(暫定税率)にすることを閣議決定しました。日本もそうですが、法人税率を下げる動きは世界的に進んでいます。
低税率を求めるより、生活コストの安い国で過ごす方がベター?
低税率とはいえ、シンガポールはやっぱり物価が高い。もし、日本と同額の所得を得られるのであればコストの安い国で生活するのが得策だと思います。例えば、マレーシアやタイなら生活レベルも高いですし、うまく節税する方法も存在します。
一方、僕が出張で訪れるカンボジアやミャンマー、ラオスはまだ個人所得まで課税できる能力が税務署にない。つまり、実質的に個人所得税ゼロという状態です(高額所得者であれば、話は別です)。
僕は生活コストの割に、モノが溢れているタイが大好きです。もし、アジアで生活するなら、どの国を皆さんは選びますか?
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