先日の大阪出張の際に、中央区北浜にある大阪証券取引所へ行ってきました。日本行の機内で『日本相場師列伝―栄光と挫折を分けた大勝負』を読んでいたこともあり、完全に影響を受けたのです。
大株(大阪証券取引所株 ※筆者注)が隆盛を示すのは、開業から8年経った1886年ころからで、それまでは開業祝いのにぎにぎしさに背いて閑古鳥が鳴く日々だった。
著作の中に出てきた上の記述。大阪証券取引所の過去がそうだったように、ラオスやカンボジアの証券取引所は今でも閑古鳥が鳴いています。そこで今日は、ASEANの株式市場の設立時期と将来についてご紹介します。
ASEAN諸国の証券取引所設立年月まとめ!
カンボジア証券取引所「CSX」のロゴ
- フィリピン証券取引所:1927年設立(87年前)
- タイ証券取引所:1962年設立(52年前)
- マレーシア証券取引所:1977年設立(47年前)
- インドネシア証券取引所:1977年設立(47年前)
- シンガポール証券取引所:1999年12月設立(15年前)
- ホーチミン証券取引所:2000年7月設立(14年前)
- ブルネイ証券取引所:2002年設立(12年前)
- ラオス証券取引所:2011年1月設立(3年前)
- カンボジア証券取引所:2012年4月設立(2年前)
- ミャンマー証券取引所:2015年12月設立(1年前)
このようにASEAN諸国の中で最も古い歴史を持つのは、フィリピンの証券取引所。これは米軍統治下であったことも影響していることでしょう。シンガポールはもちろん、ベトナムのホーチミン証券取引所も10年以上の歴史があり、徐々に取引量が増加してきました。
2015年に設立したミャンマー株は果たして買いなのか?
ミャンマー証券取引所 (画像出所:Chinapost)
ここまでの考察を踏まえると、ラオス・カンボジアは設立後まだ数年程度。例えばマレーシアの証券取引所もかつてそうだったように、設立から5年程度はあまり取引が活発化しないのが通例なのかもしれません。僕もカンボジア株上場第2号となった縫製業のGTI株(グランドツインインターナショナル)を持っていますが、まさに塩漬け状態です(笑)
ミャンマーの証券取引所はいよいよ2015年12月に設立されましたが、この事実を考えると慌てて投資する必要はないのかもしれません。ラオス・カンボジアともにIPOされた株は低空飛行を今でも続けているわけですから。但し、6,000万人を超える人口を持つミャンマーのポテンシャルは今後も要注目でしょう。
▼ミャンマー株、証券取引所発足も「上場企業ゼロ・外国人投資不可」の状態が続く (Myanmar Business Today 日本語版)
上記の記事にあるように、ミャンマーの証券取引所は大和証券グループが設立に携わっています。
相場師の悲哀を知る!『日本相場師列伝』が面白かった。
世界的にも著名な投資家と言えばごく一握りですが、この『日本相場師列伝―栄光と挫折を分けた大勝負』には知られざる戦前・戦後の日本の相場師の人生が克明に描かれています。
「相場を動かすのは風(材料)でも幡(相場水準)でもなく、心(市場心理)こそ重要な要素だと。風・幡・心が三位一体となって相場と言う難物を制圧できると悟ったのである。」 本田宗久の語った相場の極意
成功した相場師には特徴があります。リスクヘッジを行い、損切りを行う。普段の生活は質素で浪費はしない。そして、相場にとことん熱心であること。リスクを管理し、ストイックに相場へ取り組める姿勢は古今東西変わらない、投資家の必要条件だと僕は感じました。
最近は私の知人・友人にもタイ株などASEAN株投資をされている方が増えてきました。「少額から始める海外投資」にタイ株はピッタリ。タイ国内ならKT-ZMICO証券、日本国内ならSBI証券がオススメです。
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