バングラデシュの治安、ハルタルなどダッカで気をつけるべき6つのこと

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バングラデシュの治安が悪化し、暴動やテロなどが近年続いています。詳しく後述しますが、私が滞在した2015年以降、「ハルタル」と呼ばれるデモが原因で、ダッカ都心まで多くの被害が出ています。2016年もハルタルは続いています。

私もバングラデシュの首都ダッカに行きました。今後渡航される方向けに、最大のリスクである「ハルタル」を含むバングラデシュで治安上気をつけるべき6つの点についてご紹介します。

※ホルタルと表記することもありますが、(グロビジ!)では日本大使館の表記に合わせてハルタルと表記しています

バングラデシュ滞在で最大のリスクはハルタル

1. ハルタル(野党によるストライキ)

ダッカのハルタル被害状況マップ

ダッカ市内のハルタル被害状況マップ 2014年~15年 (出所:「ハルタル被害状況マップ」)

バングラデシュ特有のリスクで、最も予測しづらいがこの「ハルタル」。通常、前日までに開催が告知されます。私もバングラデシュに着いた翌日から、ハルタルに遭遇。特に人の集まる繁華街が危険地域で、ハルタルの期間中は特に外国人は近寄らないよう複数の人から忠告されました。

在バングラデシュ日本大使館が、大使館発ハルタル等邦人安全情報を公表していますが、更新回数の多さに驚くことでしょう。これから観光等で渡航される方は、ぜひ一度確認してみてください。

ハルタル開催時に気を付けたいこと

私も滞在期間中にハルタルに遭遇しました。短い訪問中にホテルに缶詰めも困るので、バングラデシュ第2の都市チッタゴンへ行くことに。これも通常のハルタルほど過激では無かったためできた行動です。渡航時にハルタルが起きた場合は、必ず現地の方に相談して、慎重に行動をしてください。

空港はまだマシですが、鉄道駅やバスターミナルも危ないようです。私はチッタゴンに飛行機で行きましたが、地方都市でホルタルが開催されることも。宿の人のアドバイスを聞き、観光と言えども必要ならホテル内から出ないことも重要です。

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2. 金曜・土曜が公休日

オールドダッカ

休日(金曜日)で閑散としたオールドダッカ市街

ここからは治安とは関係ない部分もありますが、観光・出張時のバングラデシュ滞在期間中に注意したいポイントを紹介します。

日本と違い、金曜・土曜が公休日(日曜日は平日扱い)。銀行や会社も休日。活気あふれるオールドダッカも、閑散としています。観光施設へ行く場合は、事前に営業時間や曜日を確認しましょう。昼休みを2時間ほど取るところもあります。

3. 女性特有の問題 (女性蔑視)

bangradesh bus

イスラム教国のため、女性の服装には注意が必要です。長袖・長ズボン(バングラデシュでは足首もセクシーポイント)が基本で、ストールを巻くなど肩から胸元を隠す対策も必要。イスラムでは婚前交渉禁止ですが、外国人女性は性に寛容と見られることもあり、服装も日本以上に十分配慮する必要があります。

バングラデシュでは女性の職場進出もほぼ実現していません。CAなど一部の職種を除き、女性が人前で仕事をしていること自体が珍しい国。女性が働いていないわけではなく、縫製工場など目につきにくいところで働いています。

4. 蚊が多い

old dahka

特にダッカは蚊が多く、虫除けスプレーは必須。日本人宿などは蚊取り線香を用意してますが、無いのが基本と考えましょう。ホテルは高層階を選ぶのも有効。蚊帳などの設備も無く、バングラデシュでは自衛策が必要です。

5. 外国人価格(特に移動手段)

バングラデシュのCNGタクシー

バングラデシュを走るCNGタクシー

日本人がバングラデシュへ行くと、必ず外国人料金の壁に当たります。便利なCNG(天然ガスで走る簡易タクシー)も現地人が料金交渉すれば150タカで済むものが、外国人なら倍以上かかるケースも。ベンガル語が出来る場合や、相場を把握してれば安くなりますが、ハードルが高いでしょう。

短い滞在で得た交渉テクニックを2つ紹介しておきましょう。2は少し勉強と経験が必要ですが、1はホテルスタッフなどに依頼すると気軽に引き受けてくれます。

  1. 近くにいるバングラデシュ人を捕まえて行き先を伝え、値段交渉してもらう
  2. ベンガル語で行先を伝え、価格交渉もベンガル語で行う(エリア名・通り番号・価格の伝達が必須)

6. 治安

ダッカ・ファームゲート周辺

バングラデシュの治安に戻りましょう。引ったくりや強盗のほか、睡眠薬強盗の被害も。人にもらったものを食べないなど基本を守る事。私も英語で声をかけてくるおじさんや物乞いに付きまとわれ大変でした。

冒頭で書きましたが、ハルタルには十分に注意を。普段は人の良いバングラデシュ人も、ハルタル中は人が変わったように暴漢へと変身することもありです。2016年にはダッカで邦人も殺害されたイスラム国(IS)による襲撃事件が発生しています。現地滞在の際はどうぞお気を付けください。

バングラデシュ観光滞在のすすめ

ダッカ・グルシャンのオフィスビル

「気をつけるべきこと」というタイトルのため、ネガティブな事柄が並んでしまいました。挙げていませんが、イスラム教国なので、公共の場で飲酒は控えるべき(高級ホテルのバーなど限られた場所では可)ですし、生水にも注意が必要です。

ただ、どうしても一つ伝えたいことがあります。

バングラデシュの滞在で良かったこと

バングラデシュ人には親切な方が抜群に多いです。滞在期間中も多くの方に助けてもらいました。変な人もいますが、大半は良い人々。外国人が珍しく「How are you」と声をかけてくる人の多さ。大概は悪意なく、外国人に興味があるだけ。返事をすると、ヒゲ面のおじさんもはにかんでくれます(笑)

タイやマレーシアに比べ、旅するには少しハードルが高い国でしょう。外国人観光客も年間50万人程度で、隣国インド(特にベンガル語圏)からが大半と、国民が外国人慣れしていません。ホテル選びにはAgoda等の宿泊サイトで、評価の高いエリアを選ぶことをお勧めします。外国人が多いエリアをまとめた、下記リンクも参考にしてみてください。

ダッカの「グルシャン、ボナニ、モティジール」、アジア最貧国のビジネス街が大きく発展中。

それでも、バングラデシュには諸々のトラブルを上回る「魅力」があります。実際に現地を観光して共感してもらえる人が増えれば、これに勝る喜びはありません。

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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