タイの入国管理局が取り締まり強化。不法滞在外国人はブラックリスト入りへ

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タイへの入国や不法滞在、ビザランを含む入国ビザ無しで出入国を繰り返す行為への取り締まりが強化されています。

以前は日本人ならビザ無しで何度でも入国できましたが、あまりに出入国回数が多い場合は空港の別室で取り調べを受けたり、場合によってはタイへの入国を拒否されるケースを耳にするようになりました。英字新聞『The Nation』のニュースを紹介します。

タイの入国管理局、外国人訪問者や不法長期滞在者に対する監視を強化

Delta Airline

スワンナプーム国際空港から出発するデルタ航空の飛行機 (筆者挿入)

2016年よりASEAN経済共同体(AEC)が発足したことを受け、タイ国内の外国人に対する監視が強化され、不法長期滞在者をブラックリスト化する予定だという。国境の数か所では入国目的を尋ねるなど海外から訪れる観光客に対する確認作業を増やしている。

ラオスからタイへ入る常連の旅行客の一人は入国審査官がパスポートを徹底的に調べたほか、国内短期滞在の詳細を申し出るよう要求したと最近The Nationに対し語った。

「利用予定のホテルや電話番号など、今までは求められなかった詳細な情報を記入するよう求められました」と、Pathumrat Saisanit氏は語る。一覧の監視や検査の強化は、外国人犯罪者を一掃しようとする入国管理局の警察により展開された施策の一部だ。

当局は全国のホテルに24時間以内のチェックイン情報を報告するよう協力を依頼した。集められた情報はアップロードされ、当局のデータベースに自動的に取得される。

入国管理局の警察長Natthatorn Praosunthorn中将によれば、当局は不法長期滞在者のなかには、特に薬物などの犯罪やマフィア集団に関わったり、海外からの逮捕令状が請求される者もいることを認識している。

2016年3月20日以降、入国管理局は予防措置として「タイ国内の不法長期滞在者のブラックリスト」を作成して対応する見通しだ。

1年以上不法に滞在した者は3年間、3年間不法に滞在した者は5年間、5年以上不法に滞在した者は10年間ブラックリストに名前が載ることになる。「法律を軽視することは何かやましいことがあると見て、悪者をふるいにかけて捕まえたい」と、Praosunthorn中将は語った。

タイは先月、全国的に入国管理局や航空会社に接続された先進的な審査システムの利用を開始した。旅行者が到着する前にシステムがブラックリストと名前を比較し、一致するようであればシステムが入国管理官に警告を上げる。

観光客が大量に流れ込むことが予測されているため、タイは近隣諸国と協力し地域の開放に備えていると、同氏は語った。
(出所: The Nation “Immigration ups scrutiny of foreign visitors, overstayers” グロビジ!翻訳・要約)

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タイへ入国する際、滞在中に気を付けるべきこと

Immigration Thailand

バンコク・チェーンワタナーの出入国管理事務所 

日本人の場合は、よほど頻繁にタイへの出入国を繰り返していない限り、入国時に止められることはないでしょう。しかし、2015年以降滞在先ホテル名(場合によってはエリアまで)や自宅の場合は住所まで記載を求められるなど、記入事項が増えています。機内などオフラインの環境でも記入できるよう、予め準備をしておきましょう。

タイ入国後は、オーバーステイに気を付けてください。タイで人気のウェブメディア Yindeed Magazin も先日、『オーバーステイ外国人はタイへの再入国不許可』という記事を紹介しています。東京のタイ王国大使館でも既にお知らせが出ています。特にタイへ移住されてきた方などにオーバーステイしていまうケースが多いようです。

先日もパタヤでパスポート不所持の外国人が職務質問を受けるなど、身分証の携帯についても罰則規定があり、取り締まりは強化されています。タイへ頻繁に入国している場合は、入国ビザも事前に取った方が無難かもしれません。入国拒否なんて本当に笑えないですからね……

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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