
トンローでのコンドミニアム開発プロジェクト。日系の不動産開発会社がタイのディベロッパーと合弁で、BTSトンロー駅周辺での開発を決めています。立地はスクンビット通りの偶数側(南側)ですが、実はこのエリアのコンドミニアム開発が将来有望との理由で、需要も高まっている場所。
トンロー地区のコンドミニアム価格の相場が、ちょうど良いタイミングで英字新聞『The Nation』にて報道されています。早速、内容を見てみましょう。
コンドミニアム開発の新しい拠点となるか-スクンビットソイ38
Ananda Development Plcが開発するアシュトンモーフ38は、2013年に竣工
トンロー地区に住宅プロジェクトが続々と完成する中、バンコクの高級コンドミニアムへの需要が引き続き強いことから、不動産開発会社にとって近隣のスクンビットソイ38が新たな選択肢となりつつある。
「このトンロー地区における強い需要を受け、弊社の新しい高級コンドミニアムBangkok Sukhumvit 38を1㎡あたり30万バーツ以上の価格で販売します」と、Land & HousesのNaporn Soonthornchitcharoen代表は語った。
SansiriのSrettha Thavisin代表もスクンビットソイ38に1㎡あたり35万バーツ以上の高級コンドミニアムに着手する予定だ。インテリアはフランスのデザイナー、フィリップ・スタルク氏が手掛ける。
スクンビットソイ38はソイトンロー(スクンビットソイ55)に向き合う形に位置している。スクンビットソイ38はスクンビット通りやラマ4世通りへの車のアクセスも良く、トンローと類似した利便性を持ちながら密集度が低い。BTSトンロー駅やエムクオーティエやエンポリアムのあるエムディストリクト(EM District)に隣接する形だ。
BTSトンロー駅のあるスクンビット通り沿いには、高層コンドミニアムが並ぶ (筆者挿入)
The Nationの調査によれば、スクンビットソイ38におけるコンドミニアムの開発計画数はソイトンローよりも少ない。スクンビットソイ38の開発計画の多くは2007年以降に着手され、2007年前後の価格は平米あたり11万バーツであった。今年展開される新しいコンドミニアムの価格は平米あたり30万バーツ以上となる予定だ。これは9年前と比較して200%高い数値となる。
一方で、スクンビット38の既存のコンドミニアムの中古販売価格は1㎡あたり20万バーツ以上。スクンビットソイ38のコンドミニアムの賃料は月4.5万バーツから13万バーツだ。賃料は1戸あたり50㎡から120㎡におよぶ広さによる。
The Nationの調査によれば、多くの上場企業が2007年以来スクンビットソイ38にコンドミニアムのプロジェクトを開発してきた。Sansiriもスクンビットで2007年にSiriを1㎡あたり11万バーツで販売を始めた会社の一つだ。現在の中古価格は1㎡あたり約20万バーツにのぼる。
AP(タイ)は2013年の第3四半期に29億バーツ相当のRhythm Sukhumvit 36-38を発表した。戸数は496、当初の価格は1㎡あたり16万7千バーツだったが、現在の価格は1㎡あたり18万5千バーツだ。現在総価格の全体の85%を販売済みで、2016年第4四半期に買主に譲渡が行われる。
Ananda Developmentも同地区に2つのコンドミニアムのプロジェクトを手掛けた。それぞれ2010年と2011年に着手されたSkyle Morph 38とAshton Morph 38だ。2棟の合計は564戸。Skyle Morph 38の価格は2010年には1㎡あたり13万バーツ、Ashton Morph 38の価格も2011年に15万バーツだった。全て販売済みで2012年以降買主に譲渡されている。
CB Richard Ellis(タイ)の調査によれば、バンコク中心街で提供されるコンドミニアムの多くはBTSや主要なオフィスや小売店が開発されているスクンビット地区に多くが集中している。
スクンビット地区はタイや海外からの駐在者にとって最も人気の高い住宅地区で、中心街の住宅供給全体の32%を占める。
(出所: The Nation “Sukhumvit Soi 38 – new destination condo development?” グロビジ!翻訳・要約)
バンコクの不動産選びは、通りの選び方が重要
スクンビット偶数側(南側)の地図 ( https://goo.gl/maps/XghkSAkwSBQ2 ※付記なし)
ご覧いただくと分かるように、バンコクは計画性の低い過去の開発により、道路が複雑に入り組んでいます。渋滞が多いのにも納得ですね。スクンビットの主要幹線道路は2本で、高架鉄道BTSが走るスクンビット通りと、南部にプラカノンからシーロムにも隣接するオフィス街サトーンを通り国鉄中央駅フアランポーンを結ぶラマ4世通りがあります。
なお、バンコク在住者はスクンビット通りをはさんだ南北のことを「奇数側(北側)・偶数側(南側)」と呼びます。これは、スクンビット通りソイ36やソイ55など、北と南で通り(ソイ)の番号が奇数と偶数に振り分けられていることに由来します。
しかし、The Nation紙が『タイや海外からの駐在者にとって最も人気の高い住宅地区』と呼び、偶数側で日本人や外国人も多いBTSアソーク駅からエカマイ駅の間(スクンビット16~42)のうち、ラマ4世通りへ通り抜けできる直線道路はわずか6本。中でも、両側通行は、24・26・36・38の4本のみです。
ラマ4世通りへ通り抜け可能なスクンビットソイ24は大型開発が進み、『The Nation』の記事によると、トンロー駅周辺の偶数側ソイも開発が進行中。価格は強気すぎる感がありますが、「トンロー地区における強い需要を受け、弊社の新しい高級コンドミニアムBangkok Sukhumvit 38を1㎡あたり30万バーツ以上の価格で販売します」と、Land & Houses代表が発言している通り、この地区のコンドミニアム売買は堅調です。
私も携わるトンローの日タイ合弁のコンドミニアム「168 Sukhumvit」も、同じ地区で発売予定。ラマ4世通りに近いエリアですが、平米当たりの売り出し価格は極力抑えて発売をさせて頂く予定です。遅くとも2か月以内に先行予約を開始できると思います、こちらも応援いただければ幸いです。
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