中国のソーシャルレンディング(P2P)口座を開設してみた

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広東省で中国のソーシャルレンディング用口座を開設してきました。

年利13%という高収益案件もありますが、何より口座開設のハードルとリスクが相当高いのが特徴。投資先としては全くお勧めできませんが、中国のソーシャルレンディング事情を紹介します。

広東省・広州にてソーシャルレンディング口座を開設

先日イケダハヤト氏が自身のブログ記事で炎上してましたが、ソーシャルレンディングとはインターネットでお金の貸し借りを仲介するサービス。「P2P」(ピアツーピア)と呼ばれる個人間の金銭貸借も存在します。

例えばairbnbは部屋を借りたい人と貸したい人を繋ぐ民泊サービスですが、お金版だと考えれば分かりやすいでしょう。こうしたシェアエコノミーが将来もっと進化して来れば、個人が銀行になれる時代が来るのかもしれません。

今回ソーシャルレンディング口座を開設した理由は、アンテナを立てるため。昨年開始したbitcoin積立もそうだったように自分で始めないと、実態はつかめません。貸し倒れリスクは高いと思いますが、VPNやSIMなど中国出張時の固定経費が利子でまかなえれば良いなと思いスタートしました。

中国でソーシャルレンディング口座を開設する手順

  1. 中国国内の電話番号を取得する
  2. ネットバンキングが使える中国の銀行口座を開設
  3. ソーシャルレンディング口座を開設

今回、広州で開設した网信理财のソーシャルレンディング口座を開設する手順は上記の通りでした。中国国内在住など1・2が既にあれば手軽に開設可能ですが、そうでなければ結構苦戦します。

1.中国移動で中国大陸内の電話番号を取得する

中国の電話番号は月額固定料が発生する覚悟で取得した方が良いでしょう。理由はネットバンキングや銀行口座に電話番号が紐づけられるから。取得はパスポートのみで簡単にできました。(年始に行った杭州や安徽省など地域や支店によってパスポートではSIM購入できない場合もあります)

  • 必要書類はパスポートのみ
  • 月額59元(約1200円)程度~

中国国内の電話番号を取得した場合、ソーシャルレンディング口座以外にもメリットが多数。例えば、WeChat上の電子決済が利用可能となり、大陸内での決済が圧倒的に便利になります。

※都度、取引時に携帯へ認証コードが送付されます。中国以外の電波を拾わないSIMカードでは、海外渡航時に利用できない可能性があるので、契約前に海外でも利用できるSIMか確認しましょう。

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2.ネットバンキングが使える中国の銀行口座を開設

中国でソーシャルレンディングを使った投資をする場合、大陸内の銀行口座も必要です。後述しますが、中国でも非居住者の銀行口座開設は年々厳しくなっています。

実際に第1希望の中国工商銀行は口座開設NGでした。代わりに民間最大の招商銀行(ジャオシャンインハン)で口座開設をすることに。同行での口座開設については、下記を参照ください。

中国の招商銀行で銀行口座を開設

3.网信理财のソーシャルレンディング口座を開設

今回、広州で開設したソーシャルレンディング口座は网信理财(ワンシンリーツァイ)。スマートフォン上で提供されている案件に投資可能。アプリを開くと下記のような案件が並んでいます。

  • 甘粛省の整骨院に融資する案件(金利9.6%/年、12か月貸借)
  • 不動産会社に勤める個人の女性にお金を貸す案件(金利3%/年、3か月貸借)

事業融資(整骨院案件)やP2P(個人の女性)など数種類の融資案件があります。金利や貸付期間は案件ごとに様々。怪しさ満点で誰にもお勧めできません(笑)

今回は知人から同社の担当者を紹介してもらいました。英語は苦手で中国語オンリー。私は自己責任で通訳なしで開設しましたが、もし開く際は必ず通訳を入れるべきでしょう。私もたまに使いますが、トラベロコなどの海外在住の日本人ガイドサービスを使うと良いかもしれません。

取引はアプリで即決済

ソーシャルレンディング口座を開設した場合、3営業日以内に口座が利用可能になります。開設した中国の銀行口座からソーシャルレンディング用の口座へ送金して融資の準備完了。

融資する案件を決めて取引をスタートさせます。利子の支払いや出金なども全てスマートフォンで完結します。中国の電子決済は驚くほど進んでいて便利ですね。


いかがでしたか?中国のソーシャルレンディング、実際に口座開設しましたがリスクは相当高く、開設するまでのハードルも複数あり大変でした。利回り10%超の商品もありますが、リスクに見合うかと言われると微妙でしょう。

開設理由は投資のアンテナを広げるためですが、必要に駆られ中国で銀行口座開設もしたおかげで、銀行が提供する投資商品も買えるようになりました。まずは少額投資で練習して、良ければ運用額を増やすいつものやり方で進める予定。後日機会があれば、運用状況を紹介します(笑)

※本記事は投資を勧誘するものではありません。投資の判断は、自己責任でおこなってください。


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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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