今日はダッカの下町、オールドダッカやカウランバザール、そして郊外の新興住宅地ウッタラ地区(青枠部分)をご紹介します。今回はバングラデシュの首都ダッカ「主要地区ご紹介」の後篇となります。前編の記事も是非ご参照ください。
▼ダッカの「グルシャン、ボナニ、モティジール」、アジア最貧国のビジネス街が大きく発展中
赤枠エリアは、前回紹介した首都ダッカにあるビジネス街・金融街。バングラデシュは「アジア最貧国」と言われていましたが、想像以上の発展ぶりでした。一方、今日紹介する青枠エリアは、いわゆるベッドタウンとも呼べるエリア、「下町」です。それでは、いってみましょう。
人口密度世界一のバングラデシュ、その下町は人のるつぼ。
バングラデシュ・ダッカの路線バス
バングラデシュは世界一人口密度の高い国(シンガポール・モナコなど都市国家を除く)として有名です。先日ご紹介したボナニ・グルシャンは高級なエリアのため、穏やかで洗練された町並みが特徴でした。一方、下町はと言うと、予想通り「人」の群れ。特にダッカ中央駅などは、筆舌に尽くしがたい状況です。
ダッカ中央駅前 (コムラプール駅)
バングラデシュはインド文化圏とも言える南アジアに所属し、東南アジアに多いトゥクトゥクではなく、リキシャー(人力車)が主な交通手段の一つ。中距離の移動には天然ガスで走るCNG(シーエヌジー)という簡易タクシーが便利です。タクシーは台数が極端に少なく、流しで捕まえるのは困難。
バングラデシュのCNG (天然ガスで走る簡易タクシー)
バングラデシュの一人当たりGDPはようやく1,000ドルを超えたところで、これからバイクや車が普及するモータリゼーションに突入する過渡期。とは言え、最低月給は6,500タカ(約1万円)の上、毎年6%台の経済成長やインフレの影響で個人ローンの金利は何と15%。車の普及にはもう少し時間がかかりそうです。
ムガル帝国時代に興った旧市街、オールドダッカ
オールドダッカは、ムガル帝国に作られた言わば旧市街。まさに下町と言える場所で、今回出会ったバングラデシュ人の友人も複数がココに住んでいます。街を歩けば、物売りやリキシャーの運転手が声を掛けて来る場所。モスクから流れるアザーン(礼拝への呼び掛け)が、いかにもイスラム教国という感じ。
訪れたのは金曜日で、ムスリムにとっては集団礼拝の日。バングラデシュではお休みです。オールドダッカの街も人が多そうに見えますが、上の写真も閉まっているお店の前に露店が出ているだけで、普段は2倍以上の人が往来してるそう。外国人が住むには、厳しいエリアと言えるでしょう。
普段はこの2倍から3倍の人が歩いているそう (写真は公休日である金曜に撮影したため)
オールドダッカの街並みや人々に関しては、下のブログの写真が実に臨場感あります。ご興味がある方はぜひご覧ください。女性ならでは視点や写真がいい感じです。
▼バングラダッカ観光1オールドダッカをリキシャで駆ける! (la-voyagerie.net)
開発が進む卸売市場、カウランバザール地区
ファームゲートからカウランバザールへ向かう途上
カウランバザールは、元々生鮮食品などの卸売市場が中心となったエリア。その後、国際チェーンのパンパシフィックホテルやオフィスビルの建築が進みつつあります。とは言え、少し裏手に入ればヒトやモノでごった返している場所。ダッカ市内では各地にありますが、スラム街も存在するエリアです。
ダッカのファームゲート地区
ファームゲートと呼ばれる賑やかな地区も、カウランバザールに隣接しています。外国企業向けとは言えませんが、ここもダッカのビジネス街の一つ。元々この場所は「大きな農場」であったことが、地名の由来だそうです。
ダッカ郊外の新興住宅街、ウッタラ地区
ウッタラ地区で進む不動産開発
ウッタラは上記2エリアとは趣の異なる新興住宅地です。ダッカの中心部は渋滞が激しいことから、少し郊外に居を構えて生活する市民も増加しています。いわゆる2等地に当たるところですが、不動産の資産価値で言うならば値上がりの期待できるエリアとも言えるでしょう。
いかがでしたか?前回の記事に比べて、首都ダッカ市内でもローカル色の強い地区のご紹介となりました。正直、観光には良いと思いますが、外国人がビジネスをするには厳しいでしょう(特にサービス業)。ウッタラ地区は、空港まで10分とアクセスが良い分、少し中心部から距離があります。
先日も書きましたが、外国人がビジネスをするならグルシャン・ボナニあたりが間違いないような気がします。数か月以内には、詳しい調査を再度行う予定です。次回は、バングラデシュ最大の港湾都市チッタゴンをご紹介します。日本なら横浜に例えられる、海上物流の拠点です。ご期待ください。
<こちらの記事も合わせてどうぞ!>
▼バングラデシュに来ています。首都ダッカの物価や今後の可能性について。
▼ダッカの「グルシャン、ボナニ、モティジール」、アジア最貧国のビジネス街が大きく発展中。
▼人口密度世界一の国、バングラデシュの首都ダッカへ行ってきます。投資先として注目される3つの理由とは?


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