タイの「少子高齢化」問題を考える。タイ経済は今後どうなるのか?

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タイでは、日本同様に少子高齢化問題が懸念されています。2017年以降は政府や金融機関なども関連ビジネスへの支援を少しずつスタートさせてきました。

今日はタイの英字新聞『The Nation』から、タイの高齢化問題の見通しについて紹介します。

タイでは老人ホームや介護施設の需要が増加する

1992年以来、タイ人は次世代を担う十分な子どもを抱えていない。退職者を支援する労働者は少なくなる一方だ。この変化は、タイの不動産市場のチャンスと課題の両方を提示している。

世帯は高齢者の世話に時間を費やす必要があるが、全員がこれを行う時間はない。高齢者をケアするサービスや製品には市場が拡大し、これには不動産業界も含まれるだろう。

米国、オーストラリア、ニュージーランドなど一部の国では、退職した人口の5%がリタイヤメントハウスに住む。米国では、急速に成長しているシニア住宅市場があり、住居の種類も分類される。

  1. 老人のための宿泊施設と施設を賃貸料ベースで提供する1つのシニアアパート
  2. 独立生活-シニアアパートに似るが、商業用のキッチン、ダイニングルーム、追加の共用施設がある
  3. 支援生活 – スタッフは投薬時間を入居者に知らせるが、薬を直接投与しない施設
  4. メモリケア開発 – 痴呆症などによる特殊行動をサポートし、建物の出入り制限を行う施設
  5. 介護ケア-医療を管理している登録看護師が24時間ケアを提供

タイでは、老齢人口に対応する施設の需要が増加するだろう。賃貸または分譲モデルのどちらがタイの高齢者のニーズと予算に最も適しているか、今後数年間のうちに分かるはずだ。

(出所: The Nation “Thailand’s ageing society creates property opportunities” 筆者翻訳・要約)

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タイ経済の障壁、少子高齢化。2015年末の「AEC」の影響はいかに?

出所:『タイの高齢化対策について

タイ経済の将来を考える上で外せないのは「少子高齢化」問題。タイ国民の平均年齢は34歳とASEAN域内ではシンガポールに次いで高齢化が進んでいる。(日本の平均年齢は47歳位で10歳以上若い) 統計では、25年後の2040年からは人口減少が始まる予定。

アセアン経済共同体(AEC)とは何ぞや?5分で分かる関税動向や影響まとめ。

2015年末、ASEAN経済共同体(AEC)が発足。誤解を恐れず言えば「ヒト・モノ・カネ」の移動が自由化される仕組み。将来的には労働者の移動を自由化する予定で、そうなれば周辺国(カンボジア・ラオス・ミャンマー)に比べ賃金の高いバンコクへ人口が流入する可能性は高いでしょう。

バンコクは2,000万都市へ。首都人口は年々増加中

現在、バンコク首都圏の人口は1,600万人。AECの予定通り自由化が進めば、今後2000万人都市となる可能性も十分でしょう。首都への人口集中は世界共通で、AECが絡めばバンコクの人口は少子高齢化に関係なく増えるでしょう。

当然シニア向けのサービスも注目ビジネスです。日本に比べ人件費が安く、家庭内でメイドを雇い自宅介護はしやすいとはいえ、老人ホームや介護施設の需要は今後高まる事は間違いありません。私もタイの合弁先と関連ビジネスの可能性を研究中。年明けには日本に視察のアテンドに行く予定です!

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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