
台南へ行ってきました。2016年2月に発生した台湾南部地震でビル9棟が全壊した場所。死者117名と大きな被害を出し、日本をはじめとする世界各地で募金活動などが行われたのをご存知の方も多いでしょう。
地震からちょうど20日後のタイミングで、台湾への出張がありました。僅か2泊ですが、2泊目は夜の会食が終わればフリーです。幸い、台湾は新幹線があるので、台北から西南部の都市までも約2時間で移動可能。台南にはブロガーの友人もいるし、何より彼が書いた記事を読んで、強行軍でも台南で一泊することにしました。
台南人が喜ぶのは、募金ではなく台南への観光
かつて「台南の銀座通り」と呼ばれた場所に建つ、1932年創業の林百貨店
台南は台湾西南部に位置し、人口は約188万人。台湾の人口は約2,348万人ですから、総人口の約8%が台南に住んでいることになります。日本が戦前に統治を始める前までは、首府として政治と経済の中心だった場所。日本で例えるなら、京都のような古都でしょう。
冒頭でも書きましたが、台南を訪れたのは友人である”まえちゃん”の記事『日本人のみなさんへ。台南地震へ募金なんかするより、台南人がもっと喜ぶ応援方法を台南在住のぼくは伝えたい』を読んだから。ライブドアニュースでも取り上げられるなど、日本でも拡散した記事ですが、まえちゃんはこう書いています。
現にゲストハウスではお客さんのキャンセルが相次いでるし、他の台南のホテルもそうなんでしょう。(中略) そう、今台南人が日本人にしてもらって喜ぶのは、募金ではなく台南への観光だと思います。
台湾南部地震の爪痕と、倒壊現場の跡地。
2016年台湾南部地震の被災現場 既に建物はほぼ撤去が完了していた (2016年2月26日 筆者撮影)
実際に台南を訪れると、想像のほか地震の爪痕はありません。報道を見ていると、甚大な被害なんだと想像してましたが、実際は壁の間に一斗缶を詰めるなど、人災とも呼べる手抜き工事が発覚したビルが、最大の被災地です。まえちゃんの言うように、募金などは必要ではなく、地震の悪いイメージによって減った観光客が戻ってきてくれることが台南にとって最も嬉しいことなんだろうなと感じました。
Airbnbを使って泊まったお宅も、まえちゃんが住むゲストハウスも、街中の他の建物にも地震の被害はありません。地震による断水の影響か、もともとの水不足化が原因かは分かりませんが、水の出が弱いなと思った程度です。観光するにはさほど影響はないでしょう。
そして、今回の地震で倒壊し、最大の被害(死者115名)を出した「維冠金龍大樓」の敷地も見てきました。既に建物の撤去はほぼ完了し、整地作業が進んでいます。これからどう利用されるのか分かりませんが、ここで亡くなった方のご冥福をお祈りするばかりです。
美食の街、台南。物価も安く、食べ歩きが楽しい。
台湾は今では多くの日本人が訪れていますが、台北以外の選択肢として台南や高雄も良いでしょう。特に台南は美食の街としても有名なので、ローカルに人気の粽(ちまき)屋さんやぜんざいのお店に連れて行ってもらいました。台南名物でもある担仔麺(たんつーめん)のお店、「度小月」はぜひ訪れてほしいですね。
今回は使いませんでしたが、台南では台南駅内にもレンタルバイク店があり、日本の免許証の翻訳文を提出するだけでレンタルできるそう(出所:wikipedia)。意外と街が広いので、数日滞在できる方はバイクを借りて散策するのも良いかもしれません。もう地震の影響を気にする必要はないでしょう、
現地オプションツアーを提供するVELTRAでは、日本語ウェブサイトからツアーの手配も可能。ツアーガイドを手配して、要所を抑えて回りたい場合にはおすすめです。古都・台南へ機会があれば行ってみて下さい!
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