
トンブリー。バンコク都西部、チャオプラヤ川を超えた場所にある古都。1700年代にはトンブリー朝の都として栄華を極めた場所で、現在は古くからの街並みに加え電車インフラの開発が続いています。
そのトンブリ地区について、バンコクの英字新聞『The Nation』に詳しく解説が載っていました。早速、見てみましょう。
成長段階のトンブリ不動産の現状
タイの上場ディベロッパーSansiriの不動産子会社であるPlus Property による調査によると、バンコクのトンブリ(Thon Buri)の不動産市場は、現在の人口密度ともうじき完了する大量交通輸送システムの拡大の為に、今後さらなる成長が見込まれると言う。
調査では、バンケー区(Bang Khae)ペットカセムにて建設計画中の駅付近におけるコンドミニアムの需要は、過去5年間で増加中だ。通勤が便利になりバンコク繁華街と接続され、投資家だけでなく居住者に対しても利益をもたらす。
「バンケー区ペットカセムがトンブリ地域の電車網建設の著しい進歩からくる、関心の高いエリアの一つだ」と、Plus Property社のAnukul Ratpitaksanti社長は述べた。
ブルーライン延伸部分の竣工予定
フアランポーン(Hua Lamphong) -ラックソン(Lak Song) と バンスー(Bang sue) -タープラ(Tha Phra) 路線も建設中である。BEM社が運行予定のタープラ駅に通じる2路線の拡張工事は8割以上完了している。
フアランポーン(Hua Lamphong) -ラックソン(Lak Song) は2019年早期にサービスを開始する予定で、バンスー(Bang sue) -タープラ(Tha Phra) 路線 が2020年に開通を予定している。
参考:タイ国内初の都市環状線、MRTブルーラインの「バンスー~タープラ線」全駅を写真付きで紹介します!
トンブリ地区におけるBTSシーロム線
BTSシーロム線は既に完成しているが、前述の2路線が開通すればBTSシーロム線バンワー駅(Bang Wa )とブルーラインが接続。沿線沿いに住む人々はより簡単にバンコク都心へより簡単に行けるようになる。
ペットカセム線(前述路線図の下の路線)は現在トンブリとして知られる西バンコク方面、4地域へ運行する主要路線である。この4地域(Bangkok Yai、Phai Charoen, Bang Khae, Nong Khaem)には合わせて55万人の人々が暮らし、その一世帯当たり2.53人である。
バンコク平均より人口密度の高いトンブリ地区
トンブリでは、バンコクの平均世帯密度である2.13人を超え住宅需要が高い。これはコンドミニアムの発展につながると言えるだろう。
「ブルーライン沿いのペットカセムにおける高層コンドミニアムの需要は5,161ユニットであるのに対し供給はというと3,654ユニットであり、71%を売り上げている。相場は平米あたり89,000バーツ、ワンルームの平均価格は270万バーツである」とAnukul氏は話す。
これは、バンワーからタラートプルへのグリーンライン駅付近の団地よりも明らかに安価だ。これら2か所とペットカセムがさほど離れていないにも関わらず、グリーンライン沿いの相場は一戸あたり370万バーツである。
(出所: The Nation “Realty in Thon Buri set to grow” グロビジ!翻訳・要約)
外国人投資家はトンブリ地区の不動産に手を出すべきか?
The Nationの記事ですが、結論としては「グリーンライン沿いより延伸されるMRTブルーラインのペットカセム線が割安で人口も多く価格上昇期待がある」と言う内容だと理解して良いでしょう。
本ブログで何度も書いていますが、タイはまだ中進国、外国人の一般投資家が買うなら都心部に限定すべき。総資産の5%程度を試しにトンブリ地区に投資するなど空室リスクを考慮しない富裕投資家なら良いかもしれませんが、それでも資金効率を考えるとあまりお勧めできません。
実際にBTSシーロム線のウタカート駅周辺で4年前に物件を購入された方も知っていますが、価格上昇が続くバンコクにおいても物件価格は4年で5%上昇した程度。この事実を見ても、やはり買うならバンコク都心部に焦点を絞るべきです。
文中にあった「もうじき完了する大量交通輸送システムの拡大」については、下記の記事に各路線の概要をまとめています。ぜひ参照ください。
▼タイ・バンコクの都市交通計画2018年最新版!(BTS・MRT・エアポートリンク)
バンコク不動産投資-タイのコンドミニアム購入で失敗しないための基礎知識
<こちらの記事も合わせてどうぞ!>
▼バンコク地下鉄・MRTブルーラインの延伸工事。実際の路線を歩いて見てきた!
▼バンコクの新路線モノレール・ゴールドライン、政府閣議で承認
▼バンコク不動産エリア別投資ガイド~後編~
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