ラマ4世通りがバンコク総合設計開発の新名所に

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タイの英字新聞『The Nation』にラマ4世通りが新しいCBDに変貌するとの記事が掲出されました。同通りはバンコクのスクンビット通りと並行して走り、プラカノンと王宮など旧市街を繋ぐ幹線道路。

私の会社が参画して共同開発中のコンドミニアム”168 Sukhumvit 36” もラマ4世通りに近い立地で、ご購入頂いたも多くいらっしゃる場所。早速、ラマ4世通りの開発について見ていきましょう。

ラマ4世通りで大型開発続々。バンコクの新ランドマークに

ラマ4世通りは、バンコクの新しいランドマークエリアに変化しつつある。高級ホテル、小売店、オフィス、コンドミニアムを一体化した総合設計開発の新名所として注目されているのだ。

総合設計制度(そうごうせっけいせいど)は、都市計画で定められた制限に対して、建築基準法で特例的に緩和を認める制度の一つである。公開空地の確保により市街地環境の整備改善に資する計画を評価し、容積率、高さ制限、斜線制限などを緩和するもの (出所:Wikipedia)

今週初めに『The Nation』が実施した調査によると、ルンピニ公園からクロントゥーイ間を通るラマ4世通りは、個人住宅と商業ビルを開発すべく積極的な投資が流入している。

例として、チャルーン・シリワタナパグディ会長率いるTCCアセットは、Crown Property Bureauを通じ、ラマ4世通りに位置するタイ王国士官学校の跡地を落札した。104ライ(16.6ヘクタール)の敷地を有する同地に、1,200億規模の総合開発プロジェクトを開発予定だ。

 

One Bangkokの開発を進めるのはTCCアセットとFranser Property Holdingsによる合併会社で、出資比率はそれぞれ80.1パーセントと19.9パーセントである。同社は月曜日に開発のマスタープランを発表。同プロジェクトには、高級ホテル、グリーンオフィス、コンドミニアム、小売店が含まれる。

「ラマ4世通りが2025年までにバンコクの新しいランドマークとなる」

TCCアセットは、クイーンシリキット国際展示場近くに、35ライの土地計画を展開するため入札を実施。そしてTCCアセットはその地域に、ホテル、小売店、オフィスビルを含む複合的なプロジェクトを開発し、500億バーツ以上の投資を計画する。

パノート ・シリワタナパグディCEOは、「ラマ4世通りが2025年までにバンコクの新しいランドマークとなる新しい時代を創り、これらのプロジェクトと同時に発展を目指す」と語った。

他にも、TCCグループの上場子会社であるゴールデンランド・プロパティ・ディベロップメントは、12階建てのオフィスビル「FYI CENTER」と239室のサービスホテルを建設済みだ。すでに賃貸契約は始まっている。

更に、TCCはラマ4世通りとファヤタイが交差するサムヤン交差点にある13ライの土地に、30年のリース契約を獲得。ゴールデンランドも同様の土地にオフィス兼ホテル、商業・居住施設の混合プロジェクト“Sam Yan Mitrtown”と呼ばれる混用プロジェクトを開発中で、同プロジェクトは85億バーツ以上の資産価値が見込まれる。

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タイ港湾局や上場企業PACEもラマ4世通りで大型開発

タイ港湾局は、クロントゥーイの223ライの土地に、オフィスビル、物流施設、倉庫、ショッピングなどの複合開発プロジェクトを立ち上げる。投資予算は1,000億バーツを上回り、現在調査段階だ。賃借人と土地賃貸借について交渉を進めている。この計画は今年詳細が確定し、民間企業との共同開発になる可能性も浮上している。

さらに、Pace Development Corp(ペースデベロップメント)は、来年完成予定の53階建て高級コンドミニアムプロジェクト“Ntit Langsuan”を開発中。ラマ4世通りの“Manorom Building”を開発したAthakravi Groupは、その近くに20億バーツのコミュニティモールを現在建設中である。

CBRichard EllisのマネージングディレクターAliwassa Pathnadabutr氏は、「ラマ4世通りは商業用および居住用の新しい不動産開発地として注目されており、2025年までには主要な建設工事が完了する」と語る。「新しい投資プロジェクトが全て完了したら、ラマ4世はバンコクにおける商業・住宅の新たな新名所になる」と彼女は付け加えた。

(出所: The Nation “Rama IV becoming ‘new landmark’ for mixed-use developments” グロビジ!翻訳・要約)

バンコクの新CBDはラマ4世通り沿い、ラマ9世駅周辺、バンナー

ラマ4世通り沿いに2016年にオープンした Suanplern Market

いかがでしたか?今回はラマ4世通り沿いが総合設計の仕組みを用い、大きく開発されるという内容でした。公共スペースなどを確保し容積緩和を受ける「総合設計」は日本だと新宿パークタワー、天王洲アイル等にも用いられ、バンコクでも高層ビル開発の際に取り入れられる事が近年増加しています。

ラマ4世通り

バンコク各地で開発は続いていますが、新CBDとして期待されているのはラマ4世通り沿い、ラマ9世駅周辺、バンナー地区。いずれもスクンビットを中心とした周辺街区です。各エリアについては下記リンクを参照下さい。

ラマ9世・ペチャブリ地区は、日系オフィスの集積するCBDアソークの北側。「MRTラマ9世駅周辺」では写真のGタワーやユニリーバ、Super Towerなど大型オフィスビルが続々着工し、副都心として期待されている。(出所:バンコク不動産エリア別投資ガイド~後編~)

なお、BTSなどが運行し始めた頃の街並みや、バンコクの変遷について知るには、下記の本がお勧め。かつてチャオプラヤ川の流れを変えた話など、バンコクの街としての歴史が詳しく書かれています。

仏都バンコクを歩く

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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