今月、タイで発生した軍事クーデターの影響で、カンボジア人労働者が次々と故郷へ帰っているとの報道があります。軍政権が取り締まりを行っているようで、国境周辺は騒然とした事態になっているようです。
今日は、タイ国内のカンボジア人の就労ビザや労働者の実数に関する今後の見通しをご紹介します。
数十万規模のカンボジア人不法就労者がタイ国外へ退去
実際に不法就労者の逮捕は前政権時からありますが、軍事政権が不法就労者の一斉摘発を行うというウワサが流れ、約20万人のカンボジア人労働者が帰国したという報道が出ています。
建設業やサービス業にとってこれは大きな事件で、軍事政府自体もその影響を懸念し、一斉摘発のウワサはデマであると声明を発表しました。
タイ国内のカンボジア人労働者の規模
タイ国内のカンボジア人労働者は40万人と言われています。某日系い新聞社の編集長氏に伺ったところ、内訳として10万人が正規労働者、残りの30万人が非正規の不法就労者と推測しているとのことでした。今回のウワサが原因で、20万人ものカンボジア人労働者が国外へ退去したのだとすれば、タイ経済にとって大変な事態だと言えるでしょう。
理由を説明します。タイの失業率はわずか0.6%。屋外の炎天下で働くタイ人の数は年々減少し、それを補っているのがミャンマー・カンボジアなどの出稼ぎ労働者です。彼らはが建設業やサービス業を担っていると言っても過言ではなありません。不法就労者とは言え、彼らの帰国はタイ経済に大きな影響を与えかねないのです。
在タイ外国人労働者の今後の見通し
タイ国内には230万人もの外国人正規労働者がおり、他に80万人の非正規労働者がいるとされています。(出所:Industry Week)
今回の件は、タイおよびカンボジア両国が不法就労の摘発についてはウワサだと否定する、特殊な事態となりました。両国の最低月給の開きは実に2倍強(タイ:約3万円、カンボジア:約1.5万円)であり、事態が落ち着けば元通りになるだろうと言うのが、現在の見通しのようです。
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