タイの首都バンコクで連続爆発事件。2015年2月に続く爆弾テロ騒ぎは経済にどう影響するか?

Pocket

2015年8月17日・18日、タイの首都バンコクで連続爆発が発生しました。既報でご存知の方も多いと思いますが、17日の爆弾テロで死者20名以上負傷者は120名を超え日本人1名も重体となりました。翌18日は死傷者こそないものの、観光客に人気のリバーサイドにて爆発が起きています。

爆発の起きたラチャプラソン交差点近くは多くの高級ホテルやオフィスビル、ショッピングモールが集まるエリア。僕の友人も爆発の瞬間は近くにおり、数名は実際に死体を見たと言っています。今日は過去の爆弾騒ぎを含め、為替や株価などタイ経済への影響をご紹介します。

爆発の起きたエラワン廟付近は、タイ人や観光客に人気のスポット

バンコク中心部でオートバイ爆弾爆発、12人死亡

爆発事故の起きたラチャプラソン交差点(2015年8月17日) 出所:ロイター

既報でご存知でしょう。死者20名、負傷者は120名を超える惨事となっています。爆発の起きた「プラ・プロム」と呼ばれる通称・エラワン廟はヒンズー教寺院で、僕のような現地在住者が頻繁に訪れる場所ではありませんが、「願い事がかなう神様」としてタイ人や観光客に人気の場所です。

バンコクの爆発で死者22人、邦人男性1人重体 (ロイター) ※動画
タイ 2件の爆発 同じグループの犯行か (NHK)

2015年8月爆発事故の起きたエラワン祠前

爆発事故の起きた翌日のエラワン祠前 出所:ロイター

爆発の起きたエラワン廟周辺はチットロムと呼ばれるエリアで、タイ有数の繁華街です。日本人の在住者よりも欧米など外国人駐在員が好んで住む地区。普段は日本人在住者も多く訪れる場所で、治安も良い場所です。まさか、こんな爆弾騒ぎが起こるとは思ってもみませんでした。

チットロムのセントラルワールド炎上

出所:バンコク&パタヤ生活 ひとり言

しかし、2010年にはデモ隊によって同地区にある伊勢丹が入居するショッピングモールが放火炎上した場所でもあり、有事の際は警戒すべきエリアです。2014年4月にクーデターが起きた直後に、僕もチットロムへお客様をお送りする必要があり伊勢丹前を通った時は身構えたのを今でも覚えています。

普段は治安も良く警戒する必要はありませんが、個人的な経験から有事の際はチットロム、ビクトリーモニュメント、ラムカムヘン近辺は近づきたくないなと感じます。いずれも2014年の反政府デモで爆発騒ぎがあった場所。一方で、日本人の多いスクンビット周辺の方が”比較的”安全かなと僕は思います。

スポンサードリンク

エラワン廟爆発事件の影響で、タイ株・タイバーツともに弱含み

タイ株SETチャート(2015年8月)

タイ株、SETチャート (爆発の翌日、2015年8月18日時点)

海外でも大きく報道されたチットロムの爆発テロのため、翌日のタイ株式市場は約3.5%マイナスの1372.61バーツ(前日:1408.74バーツ)と値を崩しました。

タイバーツも同様に弱含んでいます。対日本円では半年ぶりとなる3.4円台に突入しました。日本円が強くなり、、2015年8月19日時点では1万円=2,865バーツ(出所:THB Best Rate)まで値を戻しています。今年の春先は1万円=2,600バーツ台もあり、為替レートも200バーツ近く変わっています。

タイバーツ・日本円チャート(2015年8月18日)タイバーツ・日本円チャート(2015年8月18日) 出所: http://jp.advfn.com/

今回の連続爆弾テロを受け、タイの主力産業の一つ観光業は苦戦を強いられそうです。既にAKB48も来タイ予定だった「JAPAN EXPO THAILAND 2015」も開催延期とAKB48オフィシャルブログでも発表されています。少なくとも短期的なタイ経済への悪影響は否めません。

バンコクにおける爆発事案の発生に伴う注意喚起 (外務省)

容疑者の手配写真も出回っていますが、事件が終息したわけではありません。日本国外務省からも上記注意喚起が発出されています。来タイされる方、タイ在住の方、くれぐれもどうぞお気を付けください。

<こちらの記事も合わせてどうぞ!>

バンコクの治安情報。タイ国内で日本人が被害にあっている7つの犯罪とは?
タイ国内の日系企業は8,900社に到達!日本人登録在住者数も前年比8%増で6万人を突破しました。
タイ株の大半を売却した話と、誰も触れたがらない「あの問題」について。

▼海外旅行保険付きクレジットカード、年会費永年無料・キャッシュレス診療対応

タイ移住・生活情報まとめページ
(グロビジ!)TOPへ

Pocket

The following two tabs change content below.
バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

SNSでもご購読できます。

コメント

Comments are closed.