バンコク・ラマ4世通りの再開発計画が進展、今後5年で約3,000億円を投資

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世界的に不動産サービス提供するCB Richard Ellisのタイ法人は、ラマ4世通りが今後、バンコクにおける商業・住居の重要拠点になると予測しています。再開発の状況は既にWikipediaにも記載されています。

ラーマ4世通り (ถนนพระรามที่ 4, Thanon Phra Ram Ti Si, Rama IV Road) は、タイのバンコクにある道路。フワランポーン駅から東に向かって延び、シーロム通りやサートン通りと交差しクローントゥーイ駅を越え、プロンポン駅付近から分かれたスクンビット通りのソイ24と交わり、その後プラカノン駅付近でスクンビット通り自体と交わる。バンコク・メトロが開通してから利便性が向上し、駅前や通り周辺では再開発が進む。

<接続する主な道路>
ヤワラー通り、チャロンクルン通り、シーロム通り、ウィッタユ通り、サートン通り、ラーチャダムリ通り、パヤータイ通り、スクムウィット通り、シープラヤー通り、スラウォン通り
(出所:wikipedia “ラーマ4世通り“)

バンコクに詳しい方には分かるように、スクンビットからシーロム・サトーンなどCBD(ビジネス中心街)と呼ばれる主要な道路にほぼ全て接続されています。ラマ4世通りの開発について、『The Nation』の記事から紹介します。

生まれ変わるラマ4世通り、莫大な投資プラン出揃う

ラマ4世通りを今後数年の間にバンコクの新しいランドマークに転換すべく、1,000億バーツ以上の投資額がコンドミニアム、小売店、オフィス、ホテル開発に投入される

今週初めThe Nationが行った調査によれば、ラマ4世通りのスアンルン公園からクローントゥーイ間の地域の住居と商業施設の両方を開発すべく現在積極的な投資が行われている。

Rama4 Road 2015.11-3

ラマ4世通り 片側3車線でフアランポーン、シーロム、サトーン、プラカノンを結ぶ重要な幹線道路

調査によれば、投資の一部は2015年に開始され、2016年にさらに追加投資が行われる予定。残りの大部分は2017年中に開始される見通しだ。

大型ショッピングモールSuanplern Marketが2016年3月に開業

Suanplern Market1

Suanplern Marketを開発したAthakraviの子会社であるAthakehaputt Co取締役であるAtichart Athakravisunthorn氏は、同社が地域における現在1万人以上のオフィスワーカーが働くオフィスビルの数の多さを鑑み、ラマ4世通りで不動産開発を行う決定を下したという。

TCCグループの上場企業Golden Land、タイ港湾庁が大型開発

例えば、Charoen Sirivadhanabhakdi氏がオーナーを務める飲料大手のTCCグループは、ラマ4世通りのタイ王国予科士官学校跡地の500億タイ・バーツ相当の80ライ(12.8ヘクタール)の土地を落札、多目的のプロジェクトを開発する。

プロジェクトは子会社のUniventuresが開発する最大100億タイ・バーツに相当するオフィスビル、また別の子会社であるTCC Land Asset World Estateが開発する100億タイ・バーツ相当のショッピング施設と高級ホテルを兼ね備える予定だ。建設は今年2016年に着工され、5年以内の完成を目指し計画が立てられている。

国営機関・タイ港湾庁はクローントゥーイにオフィスビル、物流・倉庫施設、ショッピング施設から成る多目的プロジェクトを展開し233ライの土地を開発する予定。投資予算は500億タイ・バーツ、現在は立ち退きに関して賃貸借人との交渉を重ねている。

オフィスビル・サービスホテル併設のFYI Centerは2016年6月開業

FYI Center bangkok

(写真)2016年後半にオープン予定のラマ4世通りFYI Centreの全体像

TCCグループの上場不動産部門であるGolden Land Property Developmentもまた、ラマ4世通り沿いのSoi Pai Sing Toに隣接する形で12階建てのオフィスビルであるFYI Centreと、部屋数239のサービスホテルを開発すべく50億タイ・バーツを投資している。2016年6月に正式なオープンを迎える予定だ。

上場企業 Pace Developmentが53階建て高級コンドミニアムを開発

nimit langsuan

一方、土地開発大手上場企業 Pace Development Corpは、投資額75億タイ・バーツにのぼる53階建て高級コンドミニアムに2015年に着手した。すでに90%が販売済みで、2018年に完成の予定だ。

CB Richard Ellis(タイ)社長のAliwassa Pathnadabutr氏は、ラマ4世通りが人々が訪れる新たな商業・住居開発地であり、3か所の大規模な土地開発が2016年から開始され、2020年にかけて完成予定だと語る。

該当の三か所はラマ4世通りタイ王国士官学校予科跡地の80ライ、Soi Pai Sing Toの9ライ、Nimit Langsuanの3ライにあたる。

ラマ4世通りは、将来的にバンコクのランドマーク的な場所に変貌

「すべての投資が完了すると、ラマ4世通りはバンコクにおける商業・住居のランドマークとなるでしょう」とAliwassa氏は語る。

Nimit Langsuanを開発するPace Development最高経営責任者Sorapoj Techakraisri氏によれば、ラマ4世通りの住居開発に使える土地は限られているため、昨年申請を受け付けた際には75億タイ・バーツ相当のプロジェクト販売の動きが加速されることになったという。

(出所: The Nation “Huge investment plans set to transform Rama IV Road” グロビジ!翻訳・要約)

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バンコク都内の大型開発状況

スクンビット通りとほぼ並行して走るラーマ4世通り

バンコクでは今回紹介したラマ4世通りのみならず、スクンビットを挟んだラマ9世地区でも大型の開発が続いています。この2か所の開発を受け、中間に位置するスクンビットの地価が上昇するのはまず間違いないでしょう。

記事では触れられていませんが、都市鉄道グレーラインがラマ4世通りを走る計画もあります。何よりラマ4は、スクンビットとシーロム・サトーンといったCBD(ビジネス中心街)の中心に位置。これまでは大型開発が無かったものの、いよいよラーマ4世通り開発計画が出揃って来ました。

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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