
ウズベキスタンへ行ってきます。中央アジア最大の人口を持つ、イスラム教国。シルクロードを連想される方もいらっしゃることでしょう。
今回はもうじき首都タシュケントを訪問予定。2017年に大統領が変わり、9月には公定レートの大幅切下げ、2018年に入り日本人はビザなし入国が可能になるなど、急激に大きな変貌を見せています。
ウズベキスタンに注目している3つの理由
画像出所: 中国「一帯一路」構想 鉄道、港湾…欧州・アジアでインフラ加速 (iZa)
- 新大統領が誕生し、日本人ビザ無し化など改革を断行中
- 中国の一帯一路構想の参加表明国
- 人口は3,200万人(世界45位)と中央アジアで最大の人口を誇る
ウズベキスタンに注目している理由は主に上記3点から。現地で起業された知人もおり、ご縁があるのも興味を持ったきっかけ。後述しますが、人口規模も大きく潜在的なマーケットが楽しみです。
2018年2月から日本人はビザ免除、つまりビザなしでウズベキスタン入国が可能になりました。日本からは約10時間、タイからは約6時間で、いずれもウズベキスタン航空が直行便を出しています。
▼ウズベキスタンが7か国にビザ免除、トルコや日本も (TRT日本語)
ウズベキスタンの基礎データ
ウズベキスタン
首都: タシュケント
通貨: スム (UZS)
人口: 32,120,500人 (2017年) 世界45位
主要民族: ウズベク人(約80%)、ロシア人(約5.5%)、タジク人(約5%)等
公用語: ウズベク語 (ラテン文字表記だが、キリル文字表記も存在する)
主要宗教: イスラム教 (人口の約90%)、ロシア正教(約5%)等
概説: ウズベキスタン共和国(ウズベキスタンきょうわこく、ウズベク語: Oʻzbekiston Respublikasi)、通称ウズベキスタンは、中央アジアに位置する旧ソビエト連邦の共和国。首都はタシュケント(タシケント)。北と西にカザフスタン、南にトルクメニスタンとアフガニスタン、東でタジキスタン、キルギスと接する。国土の西部はカラカルパクスタン共和国として自治を行っており、東部のフェルガナ盆地はタジキスタン、キルギスと国境が入り組んでいる。国境を最低2回越えないと海に達することができない、いわゆる「二重内陸国」の1つである。(出所:wikipedia)
首都タシュケントの地下鉄は中央アジアで最古
画像出所:タシケントの地下鉄に乗ってみた (旅のヒント集)
タシュケントは地下鉄が3路線あり、市内中心部と郊外を結びます。ウズベキスタンの情報サイト「ウズベクフレンズ」によると、地下鉄・路線バスは使いやすそうですが、タクシーは交渉のハードルが高そう。英語も運転手には通じなさそうですし。
Q:言葉がわからなくても町でタクシーに乗ることができますか?
行き先や数字が言えたら乗れます。
町で看板をつけて走っているタクシーはメーターが付いている車もありますが、
殆どの場合は交渉して料金を決めます。 (出所:ウズベクフレンズ『トラベルFAQ 交通編』)
UBERもローンチ前で、様々なビジネスで可能性が高そう。新興国で起業したい人にはポテンシャルを感じさせるマーケットかもしれませんが、まだ都市交通という意味では不便かもしれません。
ウズベキスタンの治安・ビザ情報
上記外務省のページでは、首都タシュケントを含むウズベキスタン全域で危険度レベル1「十分注意してください」と治安情報が出ています。タジキスタン・キルギス国境はテロ対策のため地雷が残されており、危険度レベル3の「渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」。
ウズベキスタンでは,犯罪統計が公表されていないため,犯罪の発生状況を正確に把握することは困難ですが,一般的には経済的困窮や貧困を背景に,金銭や貴金属をねらう窃盗・強盗などが発生していると言われています。特に外国人は,旅行者を含め,米ドルなど多額の外貨を所持していると思われており,犯罪者に狙われやすいと言われています。スリ,置き引き,ひったくりなどの犯罪が,バザール(市場)・空港・観光地など人の集まる場所や,バスの車内でも発生しており,注意が必要です。日没後の一人歩きや人目を引く服装での外出などは,強盗被害に遭う恐れがあるため,避けてください。また,ホテルの部屋における盗難被害も発生しているので,現金や貴重品の保管には十分注意を払ってください。(出所:外務省 ウズベキスタン 安全対策基礎データ)
過去の日本人の犯罪被害事例も上記ページ内に記載されているので、渡航前に確認しておくとよいでしょう。
ウズベキスタンの経済や株式市場について
ここからは、ウズベキスタンの経済について紹介します。ウズベキスタンにもタシュケント証券取引所がありますが、取引高も低く、稼働しているとは呼びにくい状態。
ウズベキスタンの一人当たりGDPと通貨について
ウズベキスタンの人口は約3,210万人、世界45位の人口規模。中央アジアで最も人口の多い国。一人当たりGDPはUSDベースで、約2,000ドル(同じ元ロシア領のウクライナは約2,500ドル)。ウズベキスタンのGDPは下記図の通り、2008年頃を境に成長を続けています。
出所:世界経済のネタ帳
通貨は、ウズベキスタン・スム(UZS)。補助通貨のティィンは、wikipediaによると「インフレが進行した結果、2017年現在では小額紙幣や硬貨はほぼ流通しておらず、100スム以上の紙幣のみが用いられている」そう。
出所:http://www.xe.com/ (画像は2018年3月現在)
9月には公定レートの大幅切下げ
ウズベキスタンのインフレ率は毎年10%前後で推移。銀行の預金金利も高い。
ウズベキスタンのインフレ率は2015年:8.46%、16年:7.98%、17年:12.95%(※17年はIMF推計)と高率で推移。1994年には1,568%とハイパーインフレも記録。JETROのデータによると政策金利は9%(2016年)で銀行金利も高いはずですが、高いインフレ率のためスム建ての預金は意味がなさそう。
▼インフレとは?《小学生でもわかる》絵で学ぶ経済用語! (インカムラボ)
所得は資料にもよりますが、月400ドル前後でしょうか。
この辺りは実際に現地で調査しますが、恐らく現地の方で単身で住む人は少なく、家族で暮らす新興国~中進国初期の住環境をイメージしています。(タイではなくカンボジアに近いイメージ) 今後経済成長すれば、ライフスタイルも変わるのでは?と考えてます。
いかがでしたか?ウズベキスタンは中央アジア最大の人口を持ち、GDPも成長中、新大統領が誕生し改革中、中国の一帯一路政策にも絡み、中長期で発展を遂げるのは間違いないでしょう。
金も世界7位の生産量を誇り、天然ガスも豊富。鉱物資源にも恵まれています。ウズベキスタンの経済について更に興味がある方は下記のページがお勧めです。
▼ウズベキスタンの経済 (wikipedia)
既に何度か訪れたウクライナも同様ですが、チャンスのある国でも、外国人が投資しやすい環境か否かが非常に重要。最初の渡航で現地の物価や生活・所得水準、不動産、人当たり(重要)などを調査してきます。課題は多いですね!
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