タイ有数のビーチリゾート、パタヤの不動産マーケットに変化が出てきています。昨年の12月より懸念していましたが、ロシアルーブル急落から1か月が経過した今月に入り、変化が明確になってきました。
先日、クライアント様からのご依頼と調査のため、パタヤでディベロッパーや不動産エージェントと情報交換をしてきました。今日はその内容の一部をご紹介します。
ロシアルーブル急落がパタヤに与える影響
タイ有数のビーチリゾート・パタヤ
パタヤはタイ国内有数のビーチリゾート。バンコクからは車で2時間程度で訪れることが可能です。元来は小さな漁村でしたが、米軍の保養地となってから経済成長が始まりました。現在はパタヤ特別市に昇格した、人口40万人を抱える経済都市に変貌しています。
パタヤを訪れる外国人観光客数は年間550万人、その中でも特にアメリカ人やロシア人、中国人が目立ちます。社会主義のロシア国民がビザなしで入国できる国は少なく、タイは少ない選択肢の一つ。それゆえロシア人たちは、寒い時期にパタヤのビーチリゾートでバカンスを楽しむことが多いのです。
例年はロシア人で賑わうパタヤのオンシーズン(11月~4月)ですが、今年はロシアルーブル急落の影響でロシア人観光客が急減しています。バンコクポストの記事にも掲載されていました。
ロシア人によるホテル予約は、このハイシーズン中70%減少している。
(出所: Bangkok Post “Russians give Pattaya a big miss” 筆者翻訳・要約)
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実際に現地をご案内したお客様にはすべからくお伝えしていますが、パタヤ不動産を購入する場合は「中長期的な保有」が必要です。無期限、無制限に「買いだ」と主張しているのでもありませんが、売却に適切な時期を見定める必要があるでしょう。今は売りのタイミングではありません。
パタヤのロシア系不動産エージェント
実際に登記を控えた、完成直前のコンドミニアムの中には、ロシア人による投げ売りのような物件も出てきています。今の時点で、パタヤの完成目前の不動産を買うという選択肢は妙味があるかもしれません。今回のパタヤ滞在でアメリカ系・ロシア系・タイ系とエージェント7社と情報交換した結論が太字部分です。
パタヤ不動産の出口はココ?不動産関係者が待ち望むイベントとは。
タイの高速鉄道 (イメージ) パタヤの不動産関係者が待ち望むイベント、それは「高速鉄道新駅」の完成です。具体的な建設計画が確定したわけではありませんが、現地の関係者はスクンビット通り沿いに駅が建設されるという共通の見解を持っています(実際、インラック政権下では同案で進められていました)。
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この高速鉄道がパタヤへ乗り入れる確率は「80%」程度だと僕は考えています。インラック政権下では、ほぼ確定していましたが、プラユット軍事政権下で計画の一部見直しがされているためです。
上はタイの高速鉄道に関する動画です。日本(1964年新幹線導入)やフランス(1981年導入)、中国(2007年)の事例をあげ、「タイも高速鉄道を導入する時」と紹介しています。動画によると、バンコクのマッカサン駅からパタヤを通過してラヨーンまで接続されるイメージのようです。
2分46秒と少し長めですが、タイに高速鉄道が導入されるイメージは、この動画を見れば想像しやすくなるでしょう。具体的な計画ではありませんが、この高速鉄道導入を楽しみにしているのは不動産関係者だけではありません。
パタヤ不動産の売り時は、高速鉄道の計画がもっと具体的になってからだと僕は考えています。
※タイの不動産に関するご質問は https://lattrait.asia/ もしくは お問合せフォーム からお願いします。
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