タイでの「現地採用就職」について、考えてみたいと思います。先日の記事「タイでの最低月給は日本人の国内初任給平均を上回った!タイで働くほうが日本より給与が高いってほんと?」が、はてなブックマークでもTOPに表示されるなど、大きな反響を頂きました。
そこで今日は、タイでの海外就職に対する僕の意見をお伝えしたいと思います。それでは、いってみましょう。
タイでの「現地採用就職」について、寄せられたコメントや意見
円安とビザの5万バーツの要件が維持される事が条件になるけど、物価を考えると少し異常とも言えるよね。まあ、円安とビザ要件が変わらなくとも、日本人タイ移住者はもっと増えると思う。住みやすいし。 / “タイでの最低月給は日本人の国内初任…” http://t.co/Fllo0TIE1p
— ブロガー付利意雷布亜@タイのホテル (@freelifer1) 2015, 3月 11
- 5万バーツの10%である日本人への最低課税額5千バーツを会社が負担するだけで、自身の給与が5万未満の現地採用者はかなりいるはず。
- 簡単に仕事が見つかるとか書いてあるけど、最低限の英語はできなくちゃいけないんでしょ。
- 一面では正解。ただタイ側労働市場の需要が限られるし単純比較は無理。
- 場所がバンコク以外で何もない所の可能性や、実はその最低額以下の仕事がある事実を伝えなけりゃ勘違いしそう。
タイでの現地採用に賛同する意見もありましたが、一方でご指摘もいただきました。あえて箇条書きで抜粋しましたが、僕なりの見解をご紹介したいと思います。
タイでは労働許可証がもらえる職がすぐに見つかるか?
正直、努力も必要でしょう。ご指摘の通り、製造業の営業であれば、シラチャやアユタヤと言ったバンコク以外の勤務地もあります。バンコクほど生活の利便性が高いわけではありませんが、地方都市でもに飛び込む気概があれば、仕事を得られるチャンスは増えるでしょう。
今までに僕の知人も、タイで現地採用の仕事をするために数名バンコクに来ています。海外の生活になじめず既に帰国した人もいますが、仕事が見つからずに諦めて帰国したと言う人は一人もいません。
いきない海外での就職活動が不安な方には、転職サイトの利用がオススメです。【ビズリーチ】などは特に海外就職に強いため、会員登録(無料)しておけば事前にどんな案件があるか知ることもできます。
就職時における、英語やタイ語など言語の必要性について
言語は出来るに越したことはありません。しかし、私の友人にも来タイ当初はの中学1年レベルの英語だけしか話せなかった方も多くいます。例えば、最近知り合った方は、バンコクのコールセンターで働くかたわらタイ語を学び、現在転職を考えています。
余談になりますが、タイでの日系コールセンターという職業は、あまり給与が高くないことで知られています。企業がBOI(投資恩恵特典)を取得していることが多く、こうした企業に勤める場合は日本人の最低月給以下の給与を設定することが出来るためです。
▼タイで働きたい人たちへ (パーソネルコンサルタント)
▼タイでの就職Q&A
それでも生活に困らない程度は給与をもらえますから、その間にタイ語を学び、5万バーツ以上もらえる企業への転職を目指す方も少なくありません。タイでの就職に関する良くある質問が、上記のサイトに詳しく書かれています。
最近では、オンラインでタイ語を学べる環境も増えてきましたから、事前に勉強しておくのも良いかもしれません。来タイするのに、僅かでもタイ語の基礎が分かれば就職にも有利ですし、精神的な不安も減ることでしょう。
▼オンラインタイ語学校 TLP
▼MINNANO オンラインタイ語教室
実際にタイで現地採用として働く方が書いているブログも多数。ASEANで働くを近くするアセナビさんが「転職希望者続出!? アジア現地採用ブログまとめ」という記事でまとめています。
日本と海外の給与差の逆転現象は、インドや韓国でも起きている?
タイでの最低月給は日本人の国内初任給平均を上回った!タイで働くほうが日本より給与が高いってほんと? http://t.co/eT3SmI02O3 インドだと25000usdだから約300万円でるので、タイより高い。税金でかなり持っていかれるけど、生活費がタイよりはるかに安い。
— Fumihiro Yano 海外で通翻訳 (@yanonanone) 2015, 3月 11
前回の記事は、実際に1,000件近いリツイートをいただいており、その中には上のようにインドや韓国でも日本の給与を逆転する現象が起きているという情報も寄せられました。既に円安も急激に進んでいますし、今後10年間で日本の給与は世界的に見ても高くないという環境になるのかもしれません。
タイでインターンをした、大学院生の意見
昨月まで世界的に有名な国際機関の「U」でインターンをされていた、東京工大大学院生のIさんにインタビューをしたところ、「海外でのインターンの体験を薦めるか?」と言う質問を投げかけてみたことがあります。
--学生のうちに海外でインターンをされているわけですが、他の学生にも勧めますか?
海外に抵抗が無い方には、行ってみることをオススメします。一方で、海外に興味がない方は無理することもないと思います。僕自身の経験で言うと、自分自身が狭いことに気づきました。「海外はこんなものか」と思うこともあれば、「こんなんもあるんだ」と思うこともあります。経験をするという意味では、行ってみても良いと思います。
彼の意見には、僕も賛成です。インタビューの全内容は以下からご確認いただけます。これから海外就職や移住を考える方にとっては、有益な内容だと思います。ぜひ、ご一読ください。
▼【インタビュー】バンコクの国際機関で働く大学院生に、タイでのインターン生活について聞いてみた。
海外に飛び出して仕事をしてみるということ
タイの保険会社アリアンツアユタヤのスタッフたちと
実は僕の場合も同様でした。沖縄在住時代に事業家の方に声を掛けてもらい、海外初進出となるタイ法人の立ち上げや事業拡大を経験。当初はゼネラルマネジャー職でしたが、2014年4月よりタイ法人の代表として経営に携わるようになりました。
海外での生活というのは、実際に始めて見なければ向き不向きが分かりません。僕が「日本人にとって住みやすい街」と思うバンコクでも、やはり生活になじめず3か月を待たず帰国する方もたくさんいらっしゃいます。海外に出る人が少ないからこそ、人とは違ったエッジも生まれます。
「ルビコン川を渡る」という表現があります。紀元前49年にカエサルが「賽(さい)は投げられた」と叫び、ルビコン川を渡って宿敵ポンペイウスに決戦を挑んだ故事で、重大な行動に出るたとえとして「ルビコンを渡る」と用いられます。似た形で、脳科学者の茂木健一郎氏は「アウェーに出る」ことを推奨しています。
今回ご指摘いただいたように、タイでの就職を決意して移住したとしても上手く行かずに帰国するケースもあることでしょう。実際に僕のスタッフにも、バンコクになじめず帰国してしまった人もいれば、タイが気に入って住み着いた人もいます。
一度、外国で生活してみれば、合うか合わないかが分かるはずです。日本が自分に向いていると思えば、日本での仕事や趣味、生活に打ち込めば良いでしょう。お伝えしたいのは、「興味があるなら、海外に飛び出してみる」こと。その行き先として、僕はタイのバンコクをオススメします!
追記: ※タイや東南アジアなど海外で働きたい人は海外就職に強い転職サイト「ビズリーチ」や日本でも有名な転職サイト「
リクナビNEXT」などに会員登録(無料)していると、海外勤務のチャンスが広がりますよ。現地の日本人の給与水準を調べてみることも可能です。
<こちらの記事も合わせてどうぞ!>
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