バンコクの新路線MRTパープルライン、乗り方・路線図徹底ガイド

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バンコクで2016年8月6日に開業したMRTパープルライン。東芝、丸紅が出資する共同事業体で鉄道システム一式を受注したタイ初となる日本製の都市鉄道路線に乗ってきました。

Purple line Bangkok Nontabri MRTパープルラインの路線図

このパープルラインは、バンコク北郊のタオプーン駅からノンタブリ県のクロンバンファイ駅までの23kmを結ぶ高架鉄道。但し、過去記事で紹介した通り、気軽に地下鉄であるMRTブルーラインから乗り換えて行けるわけではありません。

「右下のバンスー駅が地下鉄ブルーライン(稼働中)の終点で、タオプーン駅まで約1kmは電車が未開通という状態。当面は無料シャトルバスを使って2駅間を移動することになりそう。」 (出所:パープルラインが2016年8月6日開業、バンコクとノンタブリ県を結ぶ)

そこで、今日はパープルラインの乗り方と注意点をご紹介します。早速、いってみましょう。

MRTパープルラインの乗り方

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MRTパープルラインの車両@タオプーン駅

パープルラインに乗るには、地下鉄ブルーラインでMRTバンスー駅へ行く必要があります。かつては、下の地図にある約1キロ区間は電車で行けず、専用のシャトルバスで移動が必要でした。

しかし、この「ミッシング・リンク(接続不能)」と呼ばれたこの区間も、2017年8月にバンスー駅とタオプーン間の路線が開通し、MRTタオプーン駅でパープルラインへの乗り換えが可能となりました。

  1. 地下鉄ブルーラインでMRTバンスー駅へ行く
  2. MRTタオプーン駅で乗り換え。3階のパープルライン連結口へ移動

なお、2017年8月のパープルラインとブルーラインの連結前は下記の専用シャトルバスで、両路線は連結されていました。※このシャトルバスは現在廃止されています。

バンスー駅からパープルライン専用シャトルバスへの乗り方 (2017年8月に廃止)

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MRTバンスー駅に着くと上のようなパープルライン行きの標識(タイ語のみ)が出ています。電車とシャトルバスがあり、私は後者を利用しました。バンスー駅を出て地下鉄駅とタイ国鉄駅の中間に露店が並んでいる場所が無料シャトルバス乗り場。

標識等は出てませんが、露店の近くで待っていると英語でシャトルバスと書いたバスが来ます。これに乗れば約5分でパープルラインのタオプーン駅に到着します。私もタイ語は読めませんが、矢印と標識で何とかたどり着けました。

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2017年8月、バンスー~タオプーン間のMRTブルーラインが延伸し開業

前述の通り、2017年8月に”Missing Link(失われた路線)”と呼ばれる1kmの空白地帯が無くなり、タオプーン駅で電車乗り換えが可能に。パープルラインの走るノンタブリ県からバンコク都へのアクセスが一気に便利になりました。

参照:Bangkok Post “‘Missing link’ service promised by August

バンスー-タオプーン間のMRTブルーライン開通は2017年8月17日。タイの証券会社KT-ZMICO社の報道によると、パープルラインを含む両路線の乗客は年9%増加見込みとされています。

ブルーラインとパープルラインの共通カード MRT Plus Cardを買う

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 MRTパープルライン・タオプーン駅、現在はMRTブルーラインも連結済み

タオプーン駅に着いた後は3階までエスカレーターで移動します。パープルラインは各駅3層構造になっているのが特徴。真新しい駅舎にワクワクします。但し、ここで注意点。古いMRTカードの中にはパープルラインで利用できない物も存在します。

mrt-plus-card-2 右が新しいMRT PLUSカード

そこで、MRTおなじみの券売機からトークンを買うか、MRT PLUSカードを買う必要があります。この新カードはブルーライン・パープルライン共通で利用が可能、繰り返しますが、一部の地下鉄既存カードはパープルラインでは利用ができません。

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チケットを買えれば、後は乗車するだけ!バンコク郊外の新興住宅地の景色はなかなか新鮮です。

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各駅には日本のODAでパープルラインが建設されたことを示す標識が掲げられています。各駅とも目立つところにありますし、日本人として嬉しい気遣いですね。

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パープルラインに乗って見るべきスポット・観光地

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パープルラインの沿線は高層ビルが少なく、遠くまで見れる景色が特徴。将来的にピンクラインが連結するバンソン駅など、各地で開発も進んでいます。特にチャオプラヤ川を超えてからは、緑あふれるタイの原風景が見られました。

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中でも最大の見どころは、2015年に開業した巨大ショッピングモール「セントラル・ウエストゲート」のあるトラート・バンヤイ駅でしょう。バンコク都内のモールと大差ありませんが、この駅周辺には商業施設が充実しており、休憩を兼ねて目指すには良いかもしれません。

パープルラインで繋がるバンヤイの巨大モール、セントラルプラザ・ウェストゲートに行ってきた (Yindeed Magazine)

ノンタブリ県は133万人(2010年)が居住してますが、2000年の人口統計時(81.6万人)と比較すると10年で約63%も人口が増加しているバンコク首都圏の一部。東京から見た神奈川や埼玉のイメージでしょう。スクンビットから前述のトラート・バンヤイ駅までは乗り継ぎを入れて1時間強。週末のお出かけの選択肢にいかがですか?

追記:パープルライン全線で週末運賃を15バーツに値下げ

タイ電車公社(MRTA)は21日、バンコク首都圏の高架都市鉄道パープルラインの運賃を3月から、土日と祝日に限り、全線一律15バーツ(学生14バーツ、児童8バーツ)に引き下げると発表した。(中略) MRTAはタオプーン駅とバンスー駅を接続する工事を進めており、今回の値下げは接続が完了するまで継続する。
(出所:Newsclip.be)

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バンコク在住、タイ不動産のラ・アトレアジア(タイランド)元代表。2013年にバンコクへ移住し、不動産仲介会社設立。バンコクのコンドミニアム「168 Sukhumvit 36」をJV開発後、退任し日本に帰国。現在はウクライナ・モンゴル・ラオスなどの不動産事業を手掛ける。岡山県倉敷市出身。

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